第1話 地獄

小学5年生の夏、僕は地獄のような塾に入れられた。

なんと、学校が終わる3時から、夜の12時まで、ずっと勉強をするのだ。

もちろん弁当も塾で食べる。

塾は小規模で、手を抜いてもすぐ見つかる。

しかも先生はすごく怖い人で、先生がキレて投げたノートが、自分の顔をかすめたこともあるし、椅子と机をけられたことも何回もある。

そして、やる気がゼロとみなされると、先生は何も教えてくれない。

塾の入り口近くの椅子でただ座らせられる。

先生は、教え方は上手かったので、自分の成績はすごく上がり、上位クラスまで行った。

しかし、先生は何度も言った通りすごく怖く、自分に従わないやつは酷い扱いを受けた。

それにより、今まで明るかった自分の性格も、怖い思いをして、明るいことなんて考えられなくなった。

誰かの言うことはすべて聞かなければ酷い扱いを受ける、僕はそう思いこんでしまった。

僕は勉強より、先生に怒られない方法を考えていた。

そんな日々が続き、僕は相当狂っていたそうだ。

そして、小学6年生の春にその狂人ぶりをさらけ出してしまう。

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奇態 。Maimai @Maimaibooks

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