寝られない

23:59

庭園

サイト


◆◆◆



23:59、なかなか寝付けないまま日を跨いでしまいそうだ。

「なかなか寝られない?ミナくん」 

 気にしてか、李仁も起きててくれていたみたい。環境が変わったりストレスが加わるとすぐ寝られなくなる。

 李仁がサイトを見ながら安眠のヨガのポーズやマッサージをしてくれたけどダメだった。反対にムラムラしてしまい、それに気づいた李仁にフェラしてもらったけども、それがまたさらによくなかったのか寝られない。


「ちょっと散歩してみる?」

 なかなか深夜で歩くことはしないから不思議な感じだ。静かに部屋を出て階段で降りる。


 今まで気づかなかったがマンション内にある庭園、夜に見るととても神秘的である。照明はなくて月明かりに照らされた庭園は美しかった。きれいに整備されている。季節に合わせて花も変えられている。

「素敵よね……私はバーテンダーの仕事してた頃はいつもこのくらいの時間だったじゃん、帰ってくるの。だからいつもこの庭園見て癒されて部屋に戻ってきたの」

「もう長年ここに住んでるのに気づかなかったよ」

「ちょっとした発見でしょ?」

「うん」

「もう寝られそう?外歩く?」

「ううん、戻る」


 僕は部屋に戻りベッドに身を沈めた。李仁に寄り添って。

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