第20話 変なやつに絡まれた

「ん~…あ、主様おはようございます」


「お、おう…おはよう」


「どうしたんですかその目の下のクマ」


「なんか寝れなくて……」


「もう、ちゃんと寝ないとダメじゃないですか!」


「おぉ、ごめんごめん、でも大丈夫だから」


あなたのせいで寝れなかったなんて言えない


「それより、ご飯食べよう。その後お店開けるから今日からお願いね」


「はい!頑張ります!」


俺たちはご飯を食べるために食堂に行く


「いただきます」


「あの~、主様そのいただきますってなんですか?」


「あぁ、これは俺の故郷で食べる前にする儀式みたいなものだよ」


「そうなんですか」


「それより食べないの?」


「私は奴隷ですから主様と一緒には食べれません」


奴隷ってそういうルールあんのか……


「そんなの気にしなくていいよ、一緒に食べようよ」


「でも…」


「俺は一緒に食べたいんだけどな…嫌か?」


「いえ、そんなことはないですよ!」


さすがにこの聞き方はずるかったかな…


「では、こうして……いただきます?こうですか?」


「うん、あってるよ」


2人で食事すると美味しく感じるな…

今までずっと1人だったからな


食事をすませて俺たちは店に向かう

アイナが来てから何人か客が来た。さすがだな。


「もう昼か…今日は屋台でなんか買うか」


「それなら私、買ってきますよ」


「そうか、これくらいあったら足りるか?」


俺は5000Gをアイナに渡した


「すぐ戻りますね」


アイナは小走りで店を出ていった

アイナのおかげで店の収入が出たからお礼しないとな…

考えとくか


アイナが店を出てから10分くらいたった頃、外から大きな声が聞こえてきた


「離してください!」


「お前は俺の女だ!俺の言うことが聞けないのか!」


「私はあなたのものじゃありません!」


俺は外に出てその騒ぎを確認した

アイナが変な男に腕を掴まれていた

なんだあの金髪ブタ野郎


「おい!俺の大切な人に何してんだ?」


俺は金髪ブタ野郎の手を掴みアイナから離す


「誰だお前は!邪魔をするな!」


「俺はアイナの主だよ」


「嘘をつくな!お前みたいな平民がその女を買える金を持ってるわけないだろ!」


「嘘はついてないぞ、なぁアイナ」


「はい!私の主様です!」


「ほら」


その言葉を聞いた金髪ブタ野郎は顔がみるみる赤くなっていった


「ならそれは俺の女だから俺に渡せ!」


こいつ何言ってんだよ


「この俺が誰かわかってるのか!」


「知るかよお前なんか…」


「そんな口聞いていいと思っているのか!俺は侯爵の息子だぞ!素直にその女を渡せば許してやらんこともないがな!」


いいとこのボンボンじゃないか


「だから渡さないって…もう帰れよ」


ちなみに貴族の階級はこうなっている。

上から大公、公爵、侯爵、伯爵、辺境伯、子爵、男爵


「後悔しても知らないからな!」


そう言って去っていった


「なんだったんだ?なんか俺の女とか言ってたけど…」


「その……外では話しづらいです…」


ずっと俯いたままだ


「そらそうだ、ごめん」


「いえ!私の方こそすみませんでした。迷惑かけてしまって」


「全然迷惑じゃないよ、とりあえずご飯食べようか」


「はい…」


俺たちは店に戻った

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