第18話 奴隷商

翌朝、俺は商業ギルドに来た。


「すいません、人を雇いたいんですけどどうにかなりませんか?」


俺は一晩中考えて人を雇うことにした


「それなら奴隷を買うのはどうですか?」


ん?今このお兄さん奴隷って言った?

まぁこの世界に奴隷制度があるのは知ってたけど従業員として奴隷を買うのはちょっとな…


「そんな苦虫を噛み潰したような顔しなくても…」


やべぇ、顔に出てた


「でも結構従業員として奴隷を買う人いますよ?その方が結果的には安く済みますし」


そんなもんなのか?俺が奴隷っていうのに慣れてないからかな…

奴隷ってなんか嫌な感じがするしね…

でもこの世界に住むんだから慣れていかないとな…


「どこで奴隷は買えますか?」


俺は受付のお兄さんに教えられた場所まで来た


外見は普通なんだな…

中に入ってみると紳士服を来た男性がいた


「いらっしゃいませ」


「従業員として奴隷を買いたいんですけど…」


「かしこまりました。女性か男性、どちらがお望みですか?」


「女性でお願いします」


…なんですか?別にやましい気持ちで女性を選んだわけじゃないですよ?

ほらあれだよあれ、売り子として活躍してもらおうと思ってさ…

…別にいいじゃん、俺だって男だよ?


数分くらいで紳士服を来た男性が1人の女性を連れてきた。


俺は息を呑んだ。

俺の目には肩まで伸ばした銀色の髪にクリッとした目、出るところはしっかりと出ていて例えるなら女神様だ。


「この店で1番の者を連れてきました。店で働いていた経験もあり家事全般はできます。それにまだ処女ですよ」


「ブーーー、いきなりなんてこと言うんですか!」


「あれ?違いましたか?」


なんか全部見透かしたような顔が腹立つな…

いや、別に問題は無いけどさ…


「アイナと言います。よろしくお願いします」

そう言って深く頭を下げる


「ちなみにおいくらですか?」


「この店で1番の者なので3000万Gですが特別に1500万Gでいいですよ」


「え゛、そんなにするんですか!」


変な声出ちゃったよ


「そんな大金持ってないですよ!」


「別にお金じゃなくてもいいですよ?例えばそうですね…あなたの鍛治スキルで作ったものでも」


俺は目を見開いた。動揺を隠せなかった

なんで俺が鍛治スキルを持ってるって知ってるんだ?まさか…!


俺は鑑定で男性を見る

やっぱり…

鑑定持ちだった


カルロス=コーン

職業 奴隷商人

Lv83

HP/6800

MP/8500

筋力/523

速さ/223

スキル

・契約魔法 LvMAX

・鑑定 LvMAX


めちゃくちゃ強いじゃん

なんか名前は某車メーカーの人に似てるけど今はそんなことどうでもいい。俺が異世界人だってことがバレた。

あまり目立ちたくはないから隠してたんだけどな…


「その様子だと私のことを鑑定で見たようですね。別に誰かに言いふらしたりはしませんよ、安心してください。」


「それで俺の作ったものって?」


「まぁそのまんまの意味ですよ。それだけの価値があると思ったので…商人の勘ですよ」


そんな勘で1500万G無駄にするかもしれないのにバカなのか?


「今この人バカなのか?と思いましたね?」


「げっ、なんでわかったんですか?」


「商人の勘です」


またそれかよ

っていうかその勘凄いな


「でもそんなの俺に得しかないんじゃないですか?」


「まぁそうですね、でもこれからもお客様となにかご縁がありそうなので今のうちに媚びでも売っとこうかなと…これも商人の勘ですよ」


やっぱりこの見透かしたような顔が腹立つ


「まぁそっちがそれでいいなら俺はいいが…」


「それでは契約成立ですね」


「それじゃあ今から作るよ」


「おぉ、仕事が早いですね。別に今日じゃなくてもいいですよ?」


「いや、またここに来るのがめんどくさいからな」


俺の作るものに1500万Gの価値があるか分からないが全力で作るか


「アクセサリーでいいですか?」


「いいですよ」


俺は指輪をイメージして全力で魔力を注ぐ


-鉄の指輪-

筋力+100

速さ+50

HP増幅(中)

MP増幅(中)

会話力アップ(小)


すげー、自分でもびっくりだ。

でも会話力アップはいらないな

こいつがこれ以上になったら気持ち悪いことになるぞ


「お~、やっぱり私の勘は当たりましたよ。こんな代物作れる人なんてそうそういないですよ。しかもまだこれから成長するでしょうから…これからが楽しみですよ。フフフフフ」


変な笑い方になってるぞ…


「それではお客様に所有権を移しますね」


するとアインさんの首元にある模様が光った


「これで終わりですよ、これからもよろしくお願いしますね」


ニコッと笑い俺が店を出るのを見送る


「え~っと、アインさんこれからよろしくね」


「ご主人様、私のことは呼び捨てでいいですよ?」


上目遣いで俺に寄ってきて言う

その上目遣いは反則だろ…


「そうか…それならアイン、これからよろしくな」


「はい、ご主人様」


「…あのさ、そのご主人様っていうの何とかならない?なんかご主人様って呼ばれると恥ずかしくてさ…」


「それでは主様と呼ばせていただきます。」


「いや、あんまり変わってないよ?普通に名前で呼んでくれていいよ」


「それはできません!」


おぉ、なんか凄い勢いで拒否された


「なら主様でお願い…」


「分かりました」


とりあえず宿に戻ってから仕事内容を決よう




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