第4話 初依頼
俺はアカヘイムの町から徒歩5分くらいの薬草がある場所まで来ていた。
「これが薬草か…なんかモ〇ハンみたいだな」
ド〇ジャギィとか出てこないよな?と少し周りを警戒する。
俺は初めての冒険に少し興奮していた。
「これを10本集めればいいんだな」
薬草は30分くらいで集め終わった
「それじゃあスキルを試してみるか」
って言っても今試せるのは雷魔法くらいだろう
俺は鑑定を使ったときの要領で木に向かって魔法を使おうとしたが何も起こらなかった。
「ん~、どうやったら発動するのだろうか。よくある魔力を感じろとかかな?」
目を瞑って魔力的なものを感じようと試みる
すると体の中に暖かいものを感じた。これが魔力か、と思った。
今度はこの魔力を放出するイメージで雷魔法を使うイメージをした
すると手から小さな雷が出た。
「俺にも魔法が使えるときがやってきたーーー」
魔法が使えた俺は思わず大きな声を出した。
MPは30減っていた。でも俺のMP量が多いため問題ないだろうと思った。
魔法が当たった木は少し焦げる程度だった。まあLv1だしこんなもんかと思った。
その時、後ろの草陰からカサッという音がした
俺はドス〇ャギィが来る!と警戒した
しかし出てきたのは青色をしたゼリーみたいなものだった。
見た瞬間これがスライムと分かった。
でも俺が想像していたのとはだいぶ違った。ドラ〇ンクエストに出てくるスライムをイメージしていたが実際は、よく生物の授業で出てくるアメーバみたいだった。
「うわ、気持ちわり~」
アメーバの見た目をしていて全体がドロドロしていて気持ち悪かった。
どうやって倒そう、たぶん物理攻撃は効かないだろうと思った。たとえ効いたとしても近づきたくない。
とりあえずさっきの要領で雷魔法を使う
スライムに当たり一発で倒した。しかしLvは変化してなかった。
そしてスライムの核みたいなものを空間魔法でしまう。冒険者は依頼達成時の報酬金以外にも魔物の素材などを換金してお金を稼ぐらしい。
「初めての戦闘にしてはあっけなかったな…」
だいぶ魔法の練習で時間を使ったらしく周りが暗くなっていた。
「やば、これは早く帰らないと冒険者ギルドが閉まっちゃうぞ」
俺は急いで町に戻り冒険者ギルドに向かう。
冒険者ギルドに入ると受付の方が騒がしかった。
シャルさんが慌てている様子だった。
「シャルさん、どうかしたんですか?」
シャルさんは俺の顔を見た瞬間目から涙がこぼれはじめた
それを見て俺はオロオロする。
「おい、あの男シャルさんを泣かしてるぞ」
「俺たちのシャルさんを…許さねえ」
など周りから聞こえてくる
「あの~、シャルさん?」
そう声をかけると、受付から身を乗り出しながら
「シンさん!心配しましたよ!」
ん?俺は言っている意味が理解できなかった。
「薬草採取に行ってから全然帰って来ないから何かあったんじゃないかって…仕事どころじゃなかったんですから…」
あ~、そういうことですか…うん、完全に俺が悪いですね、はい。
「シンさん!これからは気を付けてください!」
さらに身を乗り出しながら言う
ウッ、シャルさんの顔が近い。思わず目を逸らしてしまった。
「シンさん!聞いていますか!」
「はい!今度から気を付けます!」
「もう~、本当にわかってますか?」
そう言ってシャルさんが頬を膨らました。
その怒ってる顔に俺は見惚れてしまった。なんで怒ってる顔がこんなにもかわいいのだろう。
「かわいい…」
思わず口に出してしまった
「もう!いきなりそんなこと言わないでください…本当に反省してますか?」
潤んだ瞳で上目遣いは反則だろ…
そんな表情されたら男なんかイチコロだろ
「本当に気を付けます!」
自分の顔が熱くなるのがわかった
「あの~、依頼報告してもいいですか?」
シャルさんの顔をうかがいながら訪ねる
シャルさんが無言でうなずく。
俺は空間魔法から薬草を取り出す。
「シンさん!空間魔法をお持ちなんですか!空間魔法を持っている人はじめて見ました。すごいですね!」
空間魔法は珍しいのか…俺すごいじゃん
「はい、10本確かに受け取りました。それでは報酬金5000Gです」
とりあえずこれで今日は大丈夫だな
「シャルさん、このあたりで宿ってありますか?まだ宿を取ってなくて…」
シャルさんがジト目で俺を見てくる。かわいい
「シンさん、宿も取ってないのにこんな暗くなるまで町の外にいたんですか」
何も言い返す言葉がない…
それから10分くらい説教された。
「冒険者ギルドの隣に宿があります。そこなら今からでも大丈夫だと思います」
「ありがとうございます」
冒険者ギルドを出て宿に向かう。今日は疲れたから早くご飯を食べて寝ようと決めた。
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