大災害多発の時代に想う…。
この世で怖しい事は色々あると思います。
地震や台風、洪水等の自然災害、色々な事故、病気、飢餓、
それから戦争、核兵器。
でも私が思うに、これらの中で断トツに怖しいのは、巨大隕石の衝突と破局噴火だと思います。恐竜を絶滅させた要因と言われる直径10キロ規模の巨大隕石の衝突は数千万年に一度くらいの確率なので、これはそうそう起きるものではないのですが、
破局噴火の方はと言うと、実はいつ起きてもおかしくなかったりします。
これはマグマだまりや火山(アメリカのイエローストーン国立公園やインドネシアのトバ火山が有名)がなんらかのきっかけで巨大爆発を起こすもので、
日本では見かけ噴出量が 100 km3以上を破局的噴火、アメリカでは、見かけ噴出量が 1000 km3以上を「Supervolcano」と定義し、破局的噴火としています。
ちなみに火山噴火の規模を表す火山爆発指数(VEI)は、噴出物(テフラなど)の
量によって決定され、破局噴火はVEI=7から最大の8に相当します。
イメージとして1990年から1995年にかけて噴火した雲仙普賢岳の火砕流1回あたりのマグマ噴出量は10~ 1000m3(VEI=0)、5年余りに渡る活動期間中の噴出物の総量では0.2 km3(VEI=4)程度です。私たちから見ると物凄い噴火に見えても、破局噴火と比較すると全然大した事はない訳です。噴火レベルの桁が文字通り違いますね。
そうして、いつ噴火してもおかしくないと言われているアメリカのイエローストーン国立公園のマグマだまりが本格的に破局噴火すると、9000 km3の規模になり、
これは火砕流の規模だけでも雲仙普賢岳の9000万倍程度だそうですから、
ちょっと想像がつきません。
近年イエローストーン国立公園では地震が活発化していて、21世紀初頭の10年間で公園全体が10cm以上隆起し、池が干上がったり、噴気が活発化するなど危険な兆候が観察され、現場では新たに立ち入り禁止区域を設置したり、観測機器を増設したりしているそうです。アメリカ地方紙デンバーポストは、米国地質監査局のリーズ地質科学者が、イエローストーン公園内の湖の底で高さ30m以上、直径600m以上の巨大な隆起を発見したと伝えていますから、なんだかすごくやばい感じがしませんか?
イギリスの科学者によるシミュレーションでは、もしイエローストーン国立公園の
破局噴火が起きた場合、3 - 4日内に大量の火山灰がヨーロッパ大陸に着き、アメリカの75%の土地の環境が変わり、噴火口から半径1000km以内に住む90%の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10度下がり(場所によっては12度)、
その寒冷気候は6年から10年間続くそうです。
このイエローストーンは、過去220万年前、130万年前、64万年前の計3回破局噴火を起こしており、現在貯留が確認されている9000 km3のマグマ溜まりが噴出すれば、現存人類の存亡の危機となることは間違いないでしょう。
そうして噴火の周期は約60万年であり、既に最後の噴火から64万年経過しています。これに匹敵しそうな破局噴火は7.5万年前 のインドネシア、トバ火山の破局噴火時の5300 km3 で、考古学的にはこの時、当時の人類の数が2~3000人程度まで減少し、絶滅寸前になった事がわかっています。
日本では約7300年前に喜界カルデラ(南九州)での破局噴火が発生しており、
この時の総噴出量は133–183 km3、VEI=8に相当します。
ちなみにこの喜界カルデラの噴火周期は7000年から10000年で、
実はもういつ噴火してもおかしくなかったりします。
前回の噴火の爪痕は、東北地方や朝鮮半島で赤橙色を帯びた“アカホヤ”と呼ばれる
火山砕屑物として発見されており、極めて規模の大きな破局噴火であった事がわかりますね。火砕流は半径100 kmの範囲に広がり、現在の大分県付近では50 cmもの
厚みのある火山灰層が見つかっています。阿蘇山も分かっているだけでも
過去4回大きな噴火を起こし、約9万年前に起きた噴火は最大級の破局噴火でした。
総噴出量 380 - 790 km3 で、喜界カルデラの3倍の規模です。
一寸先は闇ということわざがありますが、
私たちはまさにそういう時代に生きている訳です。
私たちの今の暮らしがどのくらい平穏に続くかなんて誰にもわかりません。
今日その日一日を大事に生きなさい…、全くその通りなのです。
南海トラフ地震が昨今警戒されていますが、関東の直下型の地震だって
いつ起きてもおかしくないのに、誰も騒がないのは何故でしょう?
前回の関東大震災は1923年(大正12年)9月1日に起きているので、
まもなく101年が経過しようとしており、
同じ規模の地震が明日起きても全く不思議ではありません。
関東の大震災は、確認可能な歴史でみると平安時代の元慶(げんけい)
2年の大地震(ユリウス暦878年10月28日)から大正12年9月の地震まで、
それぞれ415年、140年、62年、208年、220年で発生しており、
平均間隔は209年、標準偏差は±117年です。
現在の地震予知技術は、一部の研究者曰く、【占いと大差ない】そうですから、警戒した方が良いのは間違いないでしょう。特に東京都は江戸時代から埋め立てまくっています(皇居の南側は江戸初期は海でした)から、南部でかなりの液状化現象がおきるはずです。港区あたりでタワマンを購入するのは非常にリスクが高いでしょう。
こんな時代に罵り合い、足を引っ張りあい、自然災害でもないのに勝手に争って殺しあう人類を見て、天上の神々は何を想うでしょうね?【何も進歩していない】と
あきれているかもしれません。この様な巨大な自然災害が過去の地球には幾度となく起きており、人類の文明も幾度か発展した末に自然災害で破滅したのではないか?…という仮説もあながち間違いではないかもです。
人類は体内時計が25時間だったり(地球は1日が24時間なので、これは進化的におかしい)、皮膚が太陽光に対して異常に脆弱だったり、極端な難産である等、他の哺乳類にはない特殊な問題点を抱えています。太陽系の中で人類の生存条件に一番合うのは火星(火星の1日の周期は25時間で、太陽光が弱い)らしいのですが、人類はもしかしたら火星人の子孫ではないかと考える研究者もします。その火星にはキセノン129という、自然界には普通存在しないキセノンの同位体が極端に多い事が近年の探査であきらかになりました。ちなみにキセノン129は過去地球にもほとんど存在しなかったのですが、1945年(昭和20年)以降で急に増加します。キセノン129は核爆発の時に生成されるからです…。これは何を意味するのでしょうね。もしかしたら人類の祖先は元々火星に住んでいて、核戦争で火星に住めなくなったので地球に移住…体を改造して再び文明を築いたが、その後地球の大災害でその文明は再び滅び、今の人類の体には火星時代の名残が残っている…なんて物凄いSFロマンがあったのかも。
今回は取留めのない話になってしまいましたが、
この様な大災害時代に対処する方法は、
有名な哲学者のラッセルが語っています。
【賢い人間とは、自分で防げる不幸は防ぎ、
自分ではどうしようもない不幸に対しては、
貴重な時間と感情を浪費しないように努める人間なのだ。】
また江戸時代の曹洞宗の僧侶である良寛上人は、
地震で子供を失った友人への見舞いの手紙の中でこう述べています。
【災難に逢う時節には災難に逢うがよく候。
死ぬ時節には死ぬがよく候。
これ災難をのがるる妙法にて候】
どんなに不運が続き、大災害に逢おうとも、
それは紛れもない命の現実の姿でしかなく、
そのことを「災難」としてしか捉えることができないならば、
どこまでもその不運を嘆いて生きてゆくしかありません。
人として生まれたからには生老病死災からは逃れることはできず、
あるがままを受け入れ、その時自分ができることを一生懸命やるしかない。
人は生きている間に様々な困難に遭いますが、それを乗り越える過程で
空即是色(くうそくぜーしき)…これを真理として悟るのでしょう。
これはニーチェの永遠回帰に近い考え方だと思います。
偉大な思想というものは、突き詰めていくと同じ真理を違う形で
語っているだけなのでしょうね。
こういう偉大な思想も出て来ているのに、それは末端には中々伝わらず、
今日も世界中で近視眼的な犯罪、戦争が多々発生しています。
これらを防ぐ方法は色々ありますが、その根本はやはり学びによって得る
教養なのではないか?と私は思うのです。
みなさんは如何思われるでしょうか?
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