2023年夏…白狐姫が中国国家主席になったら!

中国経済が極度の不振に喘いでいます。

不動産市場の悪化、地方政府が借入を増やす為に設立した融資平台と呼ばれる

企業の1000兆円を超える借金、多額の借金で建設したにも関わらず、

毎年兆円単位の赤字を垂れ流す高速鉄道、無理な軍拡、

その過程で銀行に積みあがった天文学的な額の不良債権…。


ゴールドマンサックスの調査によると、国家全体で既に1京円(10000兆円)を

遥かに超える借金漬け大国になっている様です。なので、今日は私こと白狐姫が

明日から中国国家主席に就任して、この絶望的な状況からの復活を画策したら

どうなるか?を考えてみます。


さて、まずは天文学的な額になった借金をどう返すか?ですね。

私はこういう借金を長年に渡って苦労しながら何世代にも渡って返すなんて

気長な事は嫌いな性分なので、まず、天文学的な借入で首が回らなくなっている

企業や国家機関の借金を棒引きにします。徳政令を発布するのです。

ただ、こんな多額の借金を棒引きにすると、貸手、主に銀行が潰れてしまうので、

徳政令で損失を出した銀行には、人民元を大量に供給して穴埋めします。

巨額の通貨発行を行う事になりますが、そんなことはケンチャナヨです。


そうこうする内に予想通りインフレになってきました。

そりゃあ、財やサービスを伴わない単純な通貨の大量発行ですから、

インフレ率は一気に上がります。ジンバブエみたいに1000%を超える

インフレになるかもです。でもこれで通貨の価値が減る事になるので、

実質的な借金は益々減ります。

銀行預金や国内債券とか、1/1000くらいの価値になるかもですが、

気にしません。そもそも借金を減らす事が目的なので、ケンチャナヨです。


こうした結果、極端な通貨安になった為に輸入物価が急騰しました。

今まで10元で買えたバナナが1000元とかになりますが、

これは仕方ありません。今まで築いて来た国家の資産はないも同然、というか、

外国から見ると只みたいに安くなります。人件費も同様に只みたいに

安くなるので、外国からの投資が再び急増します。

そこで更に昔の役人が作ったややこしい外資規制は全て廃止して、

外国資本呼び込みを強化します。どうしても残して置きたい

国家資産だけは、法規制を掛けて守りますが、それ以外はケンチャナヨです。


これで中国は多分、50年くらい前の時代の経済規模に戻りますが、

ジンバブエとは違い、これまでに作ってきたインフラや、

教育済みの優秀な人材は多数残っているので、それは活用可能です。

原子炉やダムもあるし、メコン川やガンジス川の水源も握っているので、

そのあたりで関係のある国には色々交渉(強請も含む)して、

多少なりとも良い条件で外貨を融資して貰いましょう。

そう考えれば50年前より大分マシです。そう、こうして裸一貫になった中国は、

綺麗なジャイアン…になったのです。綺麗なジャイアン、嘘つかない…。

国内は適当かもですが、外国との契約は出来るだけ遵守し、契約したお金は

$できちんと払います。お金がないので保有しているアメリカの国債は

全て叩き売りましょう。アメリカ国債が急落してアメリカは怒るしょうが、

背に腹は代えられません。嫌なら$を無利子で融資しろ!と強請るのもありですね。

海南島あたりを日本か台湾に売り飛ばすのも良いでしょう。

ここは高い値段で売れるはずです。優良な観光地ですから。

あと、価値が1/1000くらいになった元はデノミして、今までの1000元=1元とかに

してしまいましょう。あらあら、いつの間にか借金が1/1000になりました!

もはや誰も元を受け取ろうとしないかも知れませんが…。


これらの施策によって国も国民も資産をほぼ全て失いますが、結局の所、

莫大な借金の返済とは、デフレでジワジワ死ぬか、インフレで即死するかです。

どちらの方法を選んだ所で死ぬ事に変わりはありません。


まあ、そうこうしている内にあちこちで内乱が起き、私は100回くらい暗殺されるかも知れませが、言う事を聞かない反逆者は根こそぎ捕えてブタ小屋にぶち込みましょう。海外に二束三文で人身売買しても良いかも知れません。少しは外貨になります。

今まで権力に胡坐をかき、私腹を肥やしていた連中は公開処刑にでもしましょうか(笑)。これで民も少しは溜飲を下げるでしょうし、役に立たない古い共産主義の

じじい共を強制昇天させる事で、若者が登用され人心も一新。

イノベーションも起こるでしょう。日本の明治維新の様な感じになれば最高です。


それでえっと…実はこれ、大東亜戦争…すなわち第二次世界大戦で負けた時に日本が取ったやり方のパクリです。当時の日本は、肌感覚でいくと、

今の中国と変わらない水準の天文学的な借金を背負っていました。

で、やったのがこの【インフレ・ヒャッハー!】政策だったのです。

肩パットを付けたモヒカン頭の役人が、

ホントに三輪バギーを乗り回していたかどうかまでは知りませんが…。

中国は終戦時の日本の様に焼け野原にはなっていないので、まだましとも言えます。


当時の日本国民からしてみたら、それまで1000万円あった貯金が1万円になった様な

悲惨極まりない状況だったのですが、この痛みに耐えて、

再び日本を再建した当時のご先祖様にはいくら感謝しても足りませんね。

これと同じ事が中国に出来るかどうかですが、さて、それはわかりません。

今の中国はどちらかと言えば、ジワジワとデフレで死ぬ事を選んでいる様に

見えますが、この方法は長い時間が掛かり過ぎるというデメリットがあります。


え、?本当に私にやってほしいですって?いえいえ、それはちょっと。

おっとこんな遅い時間なのに、何故かドアホンが…。おや?誰かが来た様だ…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る