アナログとデジタル。

みなさんはアナログレコードをご存じでしょうか?

レコードの溝に沿ってレコード針が振動し、

ピックアップで音を拾って、音楽を再生するオーディオ機器のひとつです。

再生される音は連続的であり、途中で途切れる事はありません。

デジタル機器に比べて特に低音部のダイナミックレンジが大きく、

暖かい音がする事から、一部のマニアからは絶大な支持を得ており、

今日でも生産されています。


このアナログレコードの後に出てきたものがコンパクト・ディスク…、

CDと呼ばれているものですが、コーティングしたプラスチックディスクの

表面にある小さな穴に、データを焼き付け、それを光ピックアップで読み取る

ものです。再生される音は断続的…要するにぶつ切りになりますが、

このぶつ切りを人間の聴覚は認識出来ませんので、

音楽を聴く分には問題ありません。アナログレコードに比べて、

小さなディスクに大量のデータを入れられ、

再生を繰り返しても音が劣化しないのが魅力です。


アナログとデジタルの大きな違い…。アナログはありのままの生の情報をそのまま

物理的に収録し、デジタルは生の情報を0と1の2進法のデータに変換して記録/再生する…。では私達の生きているこの世界は、アナログ/デジタルのどちらに近いと思いますか?


実はこの世界で人間が観測可能な現象はほぼ全て、数学、物理学の数式によって表す事が可能です。飛行機やヘリコプターが空を飛んだり、発射した大砲の弾丸がどこに落ちるか予測出来るのは、全て数学や物理学で計算できるからです。計算出来るという事は、ある規格に沿って、この世界の全てが設計されている事を示唆しており、この世界はアナログというより、デジタルに近いという事なのですね。アナログレコードの音源は、連続的なデータなので、一度音源が出来てしまうと、それを修正する事は基本的に出来ません。やるとすると、初めから全てやり直す必要が出てきますが、CDに入れたデジタルの音源は、元がデジタルなので、数値をいじる事によって無限に修正出来てしまいます。近年、物凄い音痴の歌手でも音楽作品を出せるのは、録音が全てデジタルで行われているからです。


さらにミクロな世界を見ていくと、この世界は全ては、極少ない種類の粒で作られている事が最近の素粒子物理学でわかっています。原子は中性子と電子で作られ、これらはクォーク等の素粒子で作られています。素粒子はこれ以上分解出来ない最小単位の物質ですが、物質を作っている素粒子は、アップクォーク、ダウンクォーク、レプトンの3種類(厳密に分けるともう少し種類がありますが)です。この世界は、このクォークの3種類の並び方で無数の物質を作り出している訳ですが、これってデジタルそのものですよね。人間の遺伝子であるDNAは、クォークよりも遥かに大きな存在ですが、A(アデニン)、T(チミン)、G(グアニン)、C(シトシン)の4種類のみで構成されており、この4種類の組み合わせて膨大な遺伝情報を作っています。これもデジタルそのものです。


これらの事実から言える事は、この世界は限りなくデジタルに作られており、

それ故、何者かが作った仮想現実…である可能性が高い事を示唆しています。

誰かが意図を持って企画設計したものなので、

これらは全てデジタル的に修正可能だし、過去にも未来にも行ければ、

瞬間移動も可能だし、死んだ人間を蘇生する事も出来るはずです。

ゲーム内でワープしたり、セーブデータを読み込む様なものですね。

仮に何か問題があってもそこをデジタル的に修正すれば良い…。

病気も100%治癒するし、死とか生の概念もなくなります。

全知全能の神も存在する。彼はこの世界を作り出した張本人なのです。


アインシュタインは生前、【私が最も理解出来ないのは、

この世界が(物理学的に)理解出来てしまうという事である】と言ったそうですが、

この一言が今まで書いてきた内容を象徴している様に感じるのは、

私だけでしょうか?


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