秋だ!夜空だ!アンドロメダだ!

今年も秋になりましたね。

皆さんは紅葉とか見に行かれましたか?

季節柄、空気の澄んだ所に出かける機会があれば、

夜になれば是非探して欲しい物があります。

アンドロメダ座に輝く北半球最大の大型銀河、

アンドロメダ大銀河(M31)です。


さて今日はアンドロメダ大銀河に関してお話したいと思います。

アンドロメダはギリシャ神話に登場する姫君の名前で、

その名を取ったアンドロメダ座がこの時期、夜空の天頂付近に見えます。

アンドロメダ大銀河の位置をここで詳しく書くのは難しいのですが、

本屋で売っている天文関連の本で、アンドロメダ座の中でのざっくりとした

位置を掴み、あとは小型の双眼鏡(倍率7倍X口径40~50ミリ程度)を

大体の位置に向ければ、比較的簡単に見つける事が出来ます。

双眼鏡だと手持ちでブレるので、

ゆっくり見る為には小型の三脚を準備しましょう。

このクラスの双眼鏡は値段も3万円程度だと思います。

尚、きちんとした双眼鏡を作るのは、

技術的には非常に大変な事で、光学的なノウハウの蓄積が必要です。

従って、1万円~2万程度の物で良い物はありません。

安物買いの銭失いにならない様に、フジノンやキヤノン等の有名メーカーで、

そこそこ値段のするものを選ぶようにしましょう。

但し、アンドロメダ大銀河は大都会の真ん中では空が明るすぎて見えません。

都心からだと車で1時間以上は遠征する必要があると思います。

場所にもよりますが…。お月様の出ていない、暗い夜空が必要なのです。


双眼鏡以外では口径8㎝程度の天体望遠鏡でもかまいません。

この程度の望遠鏡は架台込みで4万円前後、

まあ、5万円もあれば、必要にして十分な物が購入出来ます。

アンドロメダ大銀河や一般的な星雲、星団が対象なら、倍率は20倍程度で十分。

あとは惑星や球状星団向けに50~80倍程度のアイピースがもう1個

あれば良いでしょう。高い倍率だとかえって見えなくなります。

広がりのある銀河は低倍率で観望しないと、広がりや明るさが

わからなくなるのです。

世の中には倍率の高さを売り物にしている粗悪な望遠鏡が溢れて

いますが、望遠鏡というものは、顕微鏡と違って、倍率が高ければ

良いというものでもないのです。

それとこのクラスの望遠鏡なら、月のクレーターや土星の輪、木星の模様も

比較的良く見えます。月とか惑星なら、凄く明るいので、

都心でも楽しめますよ。


あまり知っている人は多くありませんが、

アンドロメダ大銀河って、実はとても大きいのです。

視直径はなんと月の6倍もあります。

暗い夜空で、視力1.5ある人なら肉眼で発見できます。

地球からの距離、おおよそ230万光年。

実際の大きさは約13万光年で、銀河系より一回り大型です。

小型双眼鏡では中心部が光り輝き、

その周りをぐるぐると腕が巻いているのを確認出来ます。

暗い夜空の元、口径8㎝の望遠鏡で30倍程度の倍率で見ると、

接眼レンズの視野一杯に広がったアンドロメダ大銀河が楽しめます。

たまには星空でも眺めて心を洗うのも、良い曲を作る為には必要です。

この巨大な銀河に比べたら、人間の小ささって、いったい何なのか?

私の趣味のひとつが星を見る事なので、良くそう思っています。

世の中で起こる事なんて、大宇宙に比べたら小さい、小さい…。


ほんのひと時宇宙旅。

時にはそんなひと時も必要では???

友達とワイワイしながら星を見るのも楽しいですよ。


最後に。美しい星雲や星団を楽しむ為に一番重要な要素は、

望遠鏡の性能よりもむしろ暗い空です。これからお正月を

迎え、年末年始に田舎に帰る様な事があれば、是非夜空を

見上げて見て下さい。

冬の夜空にはオリオン座が大きく輝き、その中に全天1の散光星雲、

光り輝くM42オリオン大星雲を肉眼で見つける事が出来るはずですから…。


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