忘れていた景色

亜江 めぐ

第1話 忘れていた世界、

-君と笑っていたあの日。寒い冬だったけど何故か暖かかった2月のあの日。ランタンの灯火を見つめあって話していたあの日。私が初めて恋に落ちたあの日。会話の内容は微かに覚えている。


「結愛がそう笑ってくれるだけで僕は嬉しいんだ」

誰だったっけ。名前、、

「ずっと一緒にいたかったんだけどね…」

思い出せない、大事な事、大切な人だったはずなのに、

「今日、この日のことは、忘れないでいてくれると嬉しいな。。」

あの日、あの寒い冬の日。

静けさが身に染みるあの日。

そこは思い出せるのに、彼の名前、彼の顔が思い出せない。

「………………くれますか?」-

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忘れていた景色 亜江 めぐ @Meresh

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