文章のハードルを下げるために

 文章を書くという行為がとてもむずかしいものに思えたあのときから、はや10年以上経過した。書くことは減りしゃべることが増えた。誰か一人でも対話する相手がいればすぐにしゃべることができた。しかし、書くことはなかなかできなかった。書くことは自分との対話だと本に書いてあったが、自分との対話は予測不可能性が少なくつまらなく思えた。

 考えるために書くともよく言う。書きたいという熱量よりもしゃべりたい気持ちのほうが大きかった。それなのになせ書くのか? 考えたいからだ。あまりにも考えない自分の脳みそを叩いて思考を促したいからだ。

 毎日書くことを習慣化することで、思考も身体に紐付き考えられるようになるのではないか? あらゆる手管を使って毎日2000文字を書きたい。毎日2時間ここに向かう。その2時間でその日得たものすべて、これまで学んできたものすべてを出したい。小説を毎日更新している人って本当にすごい! 

 文章を書くのって昔は楽しかったはずなのに今はどうしてこんなにも何も感じないんだろう? 楽しかった時は自分の文章に価値を感じていた。文章を書くことが何かを開くと信じていた。いまの俺はどうだ?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る