魔王四天王と勇者パーティーの両立は難しいのだろうか?

ぞろたん

序章 取りあえず転生させられました

(タダノ・・・タダノシュン・・・)


瞼を閉じているにもかかわらず、眩しいと感じるぐらいの光が私を照らす。


(タダノ・・・タダノ・・・起きてください・・・)


目を開けるとそこにはとても眩しく輝いている球体があった。

その球体からは、自然界では見たことのないくらいの光量が発せられていて、寝起きの僕には辛い、というか眩しすぎて再度眠りに落ちてしまいたくなるような気分にさせられた。


(タダノ・・・起きましたか??)


「いや、起きましたけど、目を開けてられないくらい眩しいので、もう一度寝ようと思います。」


(いやいや、あなた、ここ1時間以上声かけ続けてやっと起きてくれたと思ったら、そんな理由で再度眠られたら困ります!!)


その発言とともに、考えられないくらい眩しい光が、徐々に光度を落としていった。

すると、球体を抱えている、とても綺麗な天使の羽が生えたお姉さんが現れた。


(タダノ・・・あなたは、これから異世界に行っていただきます)


その綺麗なお姉さんが微笑んだと思うと、そんなことを言うので


「転生とか困るんですけど・・・第一、転生って僕みたいなただのサラリーマンがするもんじゃないじゃないですかー。普通はもっと何かかっこよかったり可愛かったりする人がするもんでしょ?」


(いえいえ、そう言ったあなたみたいな人が良いんですよ!

というか、あなたがすぐに起きて断られた場合にはそういった対応も選択肢としてはありましたが、あなたがなかなか起きなくて、普通だったら20人ほどの転生が終わってるのに!!

あなたにそんなに時間を使ってしまったので、その責任を取って、転生してください!!)


「そんなこと言われても・・・第一、転生したってただのサラリーマンじゃ何もできないでしょ?

第一・・・」


(ごたごたうるさいですよ!もうあなたに使う時間は勿体ないです!いってらっしゃい!!)


綺麗なお姉さんがそう言うと、僕の真下に大きな穴が空き、わたしはそこに落ちていった。


(次の人〜)


「(せめて僕がいなくなってから次の人を呼んでほしかったなぁ・・・)」


と、理不尽さになんともいえない感情を抱きながら、僕は何処かに転生されるのであった。








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