ーー疑念

どこかで、幕開けを告げる鐘の音が聞こえる


(ーー許さない、許さない、許さない)

ああ、

少女は薄く笑うーーその感情は、上澄みだ

お母さんが、最後に残した遺言は「憎むな」だった

「くけけけけけけk」

自称、マッドサイエンティストーーにして「ハーベスト」の使い手でもある

女の子

車裂牛くるまさけぎゅうは、高笑いをする


ーー必要以上に、その高笑いは止まらない


「大事なのは、事象じゃない、そこから何を汲み取るかだ」


ーーいきなり、精神の深いところに入る

黒い闇ーー自分の中にある闇ーーそこの先にある「本心」


彼女はいつもそうだ、自分の心を自分でえぐるーーえぐる

えぐってなんになる、なにもならない


ーー彼女は自己憐憫はしない

させない、だが


そんな彼女からーーなにかが立ち上ってくる

ーーそれは「戦闘開始」の合図


「くけけけけけけけk」

駆け出すところで、姿が消えるーー見えない

速すぎて目で追えないのだ


ーー彼女は、自分の発表のために駆け出したーー中学のとりあえず



一方ーー「突入」


突入していった相手は、アイスを喰ってる女を見つける

「な、なにものだ」

そこにいたのは、(さっきの)7歳の少女と手を打たれた人間の両方にアイスを買ってやっている

人間

「美鈴」である、正確にはー「深山裕連」(しんざんゆうれん)というが

美鈴というのは、コンビでコントをやってたいたときの、芸名である

というかグループ名がそのまま芸名になったみたいな

「ん?」

「あ、う、うて」


「ひっ」

だが、底に一本先の少女から黒いオーラが出てる

さっきの自称マッドサイエンティストである


ーーこ、怖すぎる

訓練された兵隊たちはそう考えた

それぐらい、怖いオーラを出していたか

倉橋はともかく、ほかの二人はそれに気づいてはいるが、知っている人であるため

平気である


「--さぁ、ゲームを始めようか」

一本先の、廊下でつぶやかれる声にーーぞっとする

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捕まる前に、溶けて死ぬ呪文を解いて、彼女を救え 暇の三 @13222uygu

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