第1話 入学式

ここが獅羅雲学園しらぐもがくえん

なかなかデカいなぁ。まぁ学園って大きいイメージあるしなぁ……

中学の時の生活も楽しかったがやっぱり高校はもっと楽しそうだなぁ

まぁいい学校生活が送れることを祈ろう!


こうして主人公である少年は校門を通る。

この主人公の名前は黒崎劍くろざきつるぎという名前であり、普通の一般人(?)でもある。

幼い頃に父が行方意不明になり母は聖騎士団に入っている。

色々と分からないところもあると思うが今は1度置いておこう。


そしてこの学園はただの学生生活では無く主人公である黒崎劍が自分の正体は誰なのか、生き物とは何なのか、生きる上で乗り越える壁の1つであり、この物語の1部でしかない……


「ってかこの学園デカすぎじゃね……」


ついつい校門を通り周りを見渡しかなり広かったので声を出してしまった。

周りには多くの自分と同じ入学生があり声が少し大きかったため周りにいた数人の男女に見られてしまった。

だがその発言のおかげなのか分からないが少しチャラそうな男の俺と同じ入学生がやってきた。


「おっ!入学式すらしてないのに元気だねぇ、俺は意外にも緊張してるのによぉ!」


その言葉は俺に喧嘩を売るような口調であり、その男子生徒はこちらを眺めている。

俺はとりあえず友達が欲しいと思っていたのでちょっと嫌な奴に該当する人物だが挑発に乗らずに冷静に話返すことにした。


「まぁな、思ったよりここの学園広くてびっくりしたよ。ところで君の名前は?」


俺が聞き返すと男は少し不満そうな顔をして

こちらを眺めながら返答した。


「うーん、君面白くないなぁ。俺の名前は赤羽敬あかばねたかとだ」


面白くないと赤羽敬に言われ俺はぎこちない笑みを浮かべながらその言葉に返答する。


「あぁ。お、面白くなくて済まないなぁ……俺は黒崎劍だ」

「へぇー、いい名前じゃん。劍君、君は何クラスだい?」


面白くないはもういいのかよ!

名前かっこいいって言われるのはいいけど……

まぁいいか。


「俺はSクラスだ。敬君は?」

「俺は敬でいいよ!その代わり俺も劍って呼ばせてもらおうかな!俺もSクラスだ」

「分かった、同じクラスなのか。これからよろしくな」

「こちらこそ、じゃクラスで入学式があるみたいだし一緒に行こうぜ」

「あぁ、行こう」


こうして些細なことから赤羽敬という友達が出来たのである。

そして先程俺と敬が言っていたSクラスについて少し話そう。詳しくはまた話すが今、話せる事についてだけでも話しておこう。

Sクラスというのはこの学園に存在する優秀なクラスであり他にもAクラス、Bクラス、Cクラス、Dクラス、EクラスがありもちろんSからA、AからBと下がっていき、最低クラスはEクラスである。

そしてクラスの印として入学後、紋章というクラスの証を各生徒一人一人に貰えるのである。Sクラスは優秀ということもあり色も派手な金色である。


「おっ、ここが俺らのクラスか!ってか中学とあんまし変わらんなぁ」

「まぁ確かに言えてるな」


敬が言うように外見は豪華だったが中身はどこにでもありそうな中学や高校の内装であり教室が沢山あるだけで一つ一つの教室はそこまででかくない。

まぁ学園全体を見ていないので一概には言えないが……


そんな事を言いつつ劍と敬は教室に入るとすでにかなりの生徒が教室に入っており、劍と敬は前に映し出されている映像が目に入る。

そこには黒板ではなくしっかり最新の設備を行っている投影映像が流されている。

そこにはクラスの席が書かれており誰がどこに座るかが決められていたのである。


とりあえず俺は自分の席に荷物を置く、周りを見渡すとかなり遠くに敬がいる事に気付き話しかけるのは移動しなきゃダメか、と思いつつ再び敬の所に行く。

敬は教室の窓側の前であり、俺はその真逆のドア側の前である。


「意外と席遠かったな」


俺はかなり仲良くなって時間がたった親友のように話しかけると敬は「確かに……あっ、そういやー俺らのクラスの担任はめちゃ可愛んだってよ。俺その子狙おうか、イヒヒ」と完全に俺との事はどうでも良くなっている。

この事からかなりの気分屋と言う事が分かるがまぁこういう奴は大体性格良い奴だからとりあえず反応しとくかと思い敬とその先生について少し話をする事にした。

だが時間が過ぎるのは早くたった数分話しただけだと思っていたが時間は20分程経っておりあと2分ほどで着席の時間になっていた。


「あっ時間やべっ」

「劍そろそろ座った方が良くね?初日で怒られるのは笑うからやめろよ?」


とすでに笑みを浮かべながら俺の方見ていた。

俺は敬の言う通りにすぐに真反対の席に座り他の生徒の様子も見ることにした。

見た感じ怖い生徒もおらず優秀なクラスなのか眼鏡をかけている男女が7人はいた。

かなり偏見だが俺は勉強してる奴は眼鏡をかけていると思っている。

まぁこの事はどうでもいいか。

俺はそのまま周囲をさらに見渡すとかなりの美女がいる事に気づいた。

顔は幼女の癒し系の顔であり、スタイルもかなりいい。椅子に座って机が邪魔なせいであまり身長などは分からないが髪はロングのストレートで黒髪の圧倒的美女。

だが人を惹き付けないオーラを放っており到底喋りかけることは出来なそうだ。

そんな事を考えていると俺のすぐ横でドアを開ける音がする。

あまりにも強烈にドアを開けたのかドア側の俺はとてもうるさくかなりヒヤヒヤしてしまった。

だが教室に入ってくる女の人を見ると先程のロリ系美女と同じかそれ以上に可愛くとても若々しい先生だった。


《正直男は全員虜になりそうなくらいの美女だ。素直に言うと俺は惚れた。》


劍が漢の妄想をしているうちに美女先生はすでに話し始めていた。


「今日からお前達の担任になる奏月南かなつきみなみだ。よろしく、今日は特に話す事もやる事もないから解散だ」


話し始めていたと言ったがあまりにも短く登校40分で入学式とその他の授業が終わった。

これはどの学校でも絶対にないだろうという入学式だった。


えっ、もう終わったの……


俺は漢の妄想をしていたため先生の名前も聞けずに今日の学校生活は終わった。

だが敬はそれを知っているかのように先生に話しかけた。


「南先生!!この後合コンでもあるんですか!こんな短い入学式見たことないですぅ!!」


南先生って言うのか!

めちゃ可愛いじゃん、敬ありがとうございます。

ってか先生でも……


「は?」


えっ?


「赤羽敬と言ったな。お前は後で職員室に来い、私がたっぷり説教してやる」


敬!!!!!


「マジですか、南先生……」

「合コン?そんなの行く暇ないわ!」


先生が初日にしてガチギレしているかと思った生徒達はカチコチに固まっていたが最後の先生の「合コン?そんなの行く暇ないわ!」

の言葉により固まっていた生徒は少し笑ってしまい結果穏やかな雰囲気となり敬は早速クラスの人気者となり、のち南先生からかなり説教される事となったのである。


「いいなぁ。初日からあんなに面白い事言えて……」


俺はすでに下校を開始しており敬と帰ろうと思ったが生憎先程の南先生に対する態度により職員室行きとなった。

俺は結局誰にも話しかけることが出来ずに教室からでて現在階段を降りている。

俺らのクラスは3階なのでまだ階段は続く。

2階はAクラス、Bクラス、1階はCクラス、Dクラス、Eクラスとなっている。


今日は友達1人だけか……

俺悲しい。


そんな事を思いながら階段を降り、校門まで歩く、道のりはかなり長かったが数分にしてやっと校門の近くまで来れた。

実はこの学校全員寮生であり校門をでた先のすぐ近くに男子寮がある、女子寮は未だ分かっていない。


さて明日から友達作り頑張ろ。

煌陽剣リターソウル……お前は俺の友達だ。

うんうん、わかるぞ。

俺は悲しいやつだって言いたいんだろ?

わかるぞ、明日から友達作り頑張るよ……


こうして俺は煌陽剣リターソウルと言うある一種の剣に話しかけながら校門をでる。

俺はそのままほぼ無の境地を保ち、初めての寮に向かおうとしていた。

だがある細い抜け道でいかにもアニメや漫画ででてきそうな声が聞こえてきた。

まぁ叫び声だが


「キャーー!!」

「黙れよ!」

「おい!気付かれるぞ!リム様には殺すなと言われてるからとりあえず意識だけ失わせろ!」

「分かってるわ!」


何やら叫び声だけではなくリム様とかいう人の指示で女の子を連れ去ろうとしているらしい。

正直今日はほぼぼっち生活だからあんましこういうのには関わりたくないけどまぁ無視しても心が痛いし、正直ぼっちを極めた俺の力なら負ける気はしないからとりあえずぶっ倒しますか。


こうして主人公である俺が初めてヒロインらしき少女と出会うのである。

正直まだこの物語に戦闘要素は一切ないがまぁこれから分かっていくだろう……色々とな






《あとがき》

ここまで読んで頂きありがとうございます。

Fgを初めて見る方、もう一度見る方、全員が楽しめるようにストーリーを少し見直しました。

どこまで変わっているかは言えませんが必ず前回よりも面白くなっているので期待をしていてください。

そして前回の作品旧Fgではかなり短い文章でしたが今回はしっかりと一人一人の感情や動作などを書いているのでそこもお楽しみに

他の作品については後に出していきます。

毎日投稿か2日に一回の投稿か3日に一回の投稿かはまだ決まっていませんがすぐにだせるよう頑張ります。

これからも応援よろしくお願いします!

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