初調査2
いじめ調査?何故警察がそういうのは教育委員会の管轄じゃ無いの?
確かにこの資料整理と遺品整理を一週間やって活字と地下倉庫の行ったり来たりで少しノイローゼ気味ではあったし違う仕事が出来るのは嬉しい限りだがいじめ調査って言われて全く見当がつかない。
だが皆んな前向きに手元にある事件資料を見つめ安藤さんがホワイトボードに事件の概要を書き留めるのじっくりと見ていた。
書き終えたペンをホワイトボードの脇に置くとコツンと音を立て安藤さんが話し始めた。
「今回の依頼主は清水由紀子38歳先月息子である清水正樹君が学校の屋上から飛び降り自殺を計った。葬儀を終えた後に彼の遺品を整理していると遺書と思われる物が見つかりそこにはいじめによって自殺したと見れる趣旨の事が書いてありそれを急いで母親である由紀子さんが学校に確認したところその様な事実はなかったと言われ真相は分からずじまいってとこ」
「それで?僕らはその証拠探し?」
「その通り依頼は息子の死の原因で有るいじめについての証拠を集めその事実を学校へ認めさせる事。今回は海くんと牧野君が潜入班で宜しくね」
ちょっと待って潜入ってなに?僕が何処へどうやって?こんな事、刑事課にいた時だってやった事なかったのに。皆んないつも通りの様にその場から解散し各席に戻りどうやら準備を始めている。
「ねぇ!牧野さん楽しみだね潜入」
嬉しそうに僕に語りかける海君。
手に持っているのは制服。もしやこれを今から僕らは着ることになるのか。
「おい、新人さっさと着替えてこい」
渡さんの言葉に何も返さ事が出来ず奥の更衣室へと足を運んだ
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