第586話
さて...時は流れ2週間後。
コウ達がここ2週間の間していたことはというと、冒険者ギルドから様々な依頼を引き受けては、こなす日々を送っていた。
また引き受けていた依頼については殆どが指名依頼ではあったのだが、どれもこれもBランクであるコウ達からしてみれば、難しくない依頼ばかりでそこまで苦労することはなかった。
そんな依頼を真面目にこなしていたコウ達が今何処へ向かっている場所は以前収納の指輪の中に仕舞い込んでいた魔物の解体をお願いした場所の解体倉庫だ。
では何故、そんな解体倉庫にコウ達が向かっているのかというと、以前頼んでいた魔物達の解体を確認するためである。
「解体が終わってるといいですね~」
「流石にもう終わってると思うけどなぁ」
ということで、解体倉庫に到着したコウ達はそのまま建物の中に入ると、そこにはいつもの様に仕事着であるオーバーオールの服を身に着けたレグルが現場を指揮しており、入ってきたコウ達に気付いたのか手を振ってきた。
そのため、コウも挨拶を返すかのように手を振り返し、預けた魔物を解体し終わったのか聞くためにレグルの元へと歩いていく。
「来たなコウ坊とライラ嬢」
「こんにちは〜」
「元気そうだな。渡した魔物の解体は終わってるのか?」
「つい先日ばかしに解体は終わったぞ。素材はどうすんだ?」
そして挨拶も早々にレグルへ解体の件について話を切り出してみると、どうやら解体は既に終わっているとのことであり、逆にコウは解体した時に出た魔物の素材はどうするのか?について聞かれた。
魔物の素材に関しては選択肢が2つほどあり、1つはそのまま冒険者ギルドへ横流ししてもらって買取をしてもらうこと。
またもう1つの選択肢が冒険者ギルドへ買取をしてもらわずに自身達が素材を引き取り、武器や防具を取り扱っている場所へ持ち込んだりすることだ。
まぁコウ達としては武器や防具には一切困ってはいないので、冒険者ギルドへ横流ししてもらうこと以外には選択肢がないだろうか。
「俺達には必要ないから冒険者ギルドに買い取って欲しいな」
「分かった。じゃあ手続きしといてやるから隣の冒険者ギルドに行きな」
「あぁありがとな」
ということで、そのまま冒険者ギルドへ横流しして買い取りしてもらうことにしたのだが、面倒な手続きに関してはレグルが全て行ってくれるようだ。
そしてレグルからは先に冒険者ギルドへ向かうように言われたので、お礼を伝えつつ、コウ達は解体ギルドから出ていき、隣の建物である冒険者ギルドへ足を向かわせることにした。
「レグルさんは優しい方なんですね〜」
「見た目は少し厳ついけどな。まぁ良い人だよ」
そんなこんなで解体倉庫の隣にある冒険者ギルドへ到着したコウ達はそのまま建物の中に入ると、珍しく冒険者が昼間から酒場で屯っているのが見え、どうやら冒険者達は酒が入っているため、大きな声で話をして盛り上がっていたりする。
少しだけうるさいとは思ったのだが、ギルド職員達が注意するようなことはしていないので、もしかするとこれが普通なのかもしれない。
とりあえず気にせずそのまま解体された素材が買い取られたかを聞くため、受付へ向かおうとすると、酒場で屯っている冒険者達の話している内容がコウの耳に入ってきたのだが、その内容とはまさかの聖都シュレアに向かったディーンのことについての話であった...。
いつも見てくださってありがとうございます!
次回の更新予定日は多分8月14日になりますのでよろしくお願いします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます