第41話
昨日図書館で魔物について色々知らべたがフェニがどのような魔物かあまり有益な情報は得られなかったので次の日コウはフェニとともに街の外へと出ていた。
街の外に出た理由としてはフェニの雷魔法がどの程度使えるか把握しとくためである。
もしこれでフェニの雷魔法がかなり使えるのであればコウの水魔法と合わせてかなり相性が良い。
「よしフェニ少し走るけどついてこれるか?」
「キュイ!」
フェニは成長したお陰なのか前より飛行能力が高くなっているためコウの走る速さにもついてこれる程度には早く飛べるようになっていた。
街道を走り死の森付近まで周辺でフェニの雷魔法を試せるような魔物を探すとゴブリンが1匹ふらふらと歩いてるのを見つける。
「おっ丁度いいのが居るなフェニあのゴブリンに雷魔法を撃てるか?」
フェニにふらふらと歩いてるゴブリンへ雷魔法を撃つことを指示すると飛んでいるフェニはバチバチと鳴る雷の球体を目の前に作り出しゴブリンへと放つ。
大きな音を鳴らしなが飛んでいき、ゴブリンに当たるとまるで感電するように痺れ黒焦げになる。
「なるほど...威力は十分だな。次の魔物を探すか」
再び別のゴブリンを探し暫くするとまた1匹を見つけ近づくとゴブリンもこちらに気づいたのか棍棒のようなものを持ちながら走ってくる。
「フェニ次は水でゴブリンを濡らして周囲も水浸しにするからそこに魔法を頼むぞ」
コウはまず魔法で水を作り出しゴブリンへと掛けるとゴブリンも急に水を掛けられたことに困惑する。
次にゴブリンの周囲に水を撒くとフェニがそこに雷魔法を直接流す。
すると先程まで威力はないがゴブリンは感電して痺れて倒れており、麻痺状態のようになっているのが見える。
「威力はないが拘束としては便利そうだ」
コウも既に相手を氷漬けにできる拘束魔法はあるのだが、やはり相手を凍らすには少し時間がかかるため、拘束するのであれば雷魔法で感電させた方が早いのだ。
「フェニがかなり戦力として頼りになることがわかったし一旦街へ帰るかギルドも少し寄りたいし」
ある程度フェニができることを確認できたため、コウとフェニは一旦街へと帰り少しギルドへ寄ろうと考えていたので、再び来た道を戻りながら街へと帰るのであった...。
■
コウとフェニは街へ戻った頃には既に空は茜色に染まっていた。
ギルドの周囲では酒場が時間的に開店し、客を引き入れようとしているのが目に入る。
そしてギルドで今日の依頼を終わらし、報酬を貰った者達がぞろぞろと客引きをしている酒場へと誘われるように流れ込んでいく。
もうギルドの中の受付周囲には殆ど人はおらず、サーラや受付嬢の面々が残りの書類等を片付けているのが見える。
「あっ!コウさんやっとギルドに来ましたね~紹介したい依頼が会ったんですよ?」
サーラはコウの存在に気づき、どうやら紹介したい依頼があったらしく話しかけてくる。
ギルドに来るのが何故嫌だったのは先日、白薔薇騎士団のエリスが絡んできて再び怒られたばかりのエリスに絡まれるのではと思いギルドに来ていなかったのだ。
ただ流石にこれ以上仕事をせずそのまま過ごしていると今はお金に余裕があるのだが、いつかはお金がなくなり困ることになるのが明白だ。
そのため、コウは嫌々ギルドへ来たのであった。
「まぁそろそろ仕事しないとな。で...紹介したい依頼ってなんだ?」
「えーっとですね~」
机の上に古典書のぐらい分厚い書類をパラパラと捲って依頼書を探しており、のんびりと待つ。
「ありました!えーっと前回コウさんが潰した盗賊団の洞窟の調査になりますね」
どうやらコウが前回昇格試験として盗賊を討伐した洞窟を調査してほしいというものらしい。
「なんでまたここを調べる必要があるんだ?」
コウは前回、洞窟内を把握しており、特に変なところはなかったのでふと疑問に思う。
「最近また小規模な盗賊が住み着いたらしくてですね~居るのでしたら他の方々の昇格試験として使えるので調べてほしいんですよ」
どうやらコウ以外の冒険者の昇格試験として使いたいらしく、それで居るかどうかを調査してほしいようで、特にコウのような探知魔法のようなものを使える人であれば盗賊に気づかれず調査できるためコウに依頼したかったとのこと。
「ん、わかった別にそこまで難しそうな依頼じゃないから受けるよ」
「ありがとうございます~!なかなか探知魔法を使える方は少ないんですよねぇ有り難いです」
「取り敢えず今日は宿に帰って依頼は明日からにするよ」
コウは流石に夜わざわざ行動して依頼をこなそうとは思っていないため、取り敢えず宿に帰り明日から行動することを決める。
「そこまで急ぎではないので大丈夫ですよ~」
「ん、じゃあ宿に帰るとするよ」
コウはギルドから出てすぐに宿へと帰り食事が頼める丁度よい時間だったため、食事をしてから明日のためゆっくり部屋の中で休息するのであった...。
ここまで見てくださってありがとうございますm(_ _)m
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます