完結まで一つ一つのエピソードが丁寧で楽しめました。
季節ごとの飲み物食べ物はどれも美味しそうな上にメニューの幅が広くて感心しきりでした。
若者の成長する過程がしっかりと描かれていたのも好きです。マスターがとにかく素敵な大人ですね。
読み応えのある素晴らしい作品でした。
作者からの返信
右中桂示様
感想に★まで、ありがとうございます。
いつもはノリと勢いで書くことも多いのですが、カフェクリは季節に合わせ、触れ合ったものと成長をリンクできるように悩みながら書いたこともあったので嬉しいです。
毎日少しずつ読み進めて行って下さるのが、本当に励みになりました。
こちらこそ最後までお読み下さり、ありがとうございます。
管野月子さま
先日、この作品を最後まで読ませていただきました。
すぐに感想を書こうと思ったのですが、それではちょっと勿体なく、じっくり落ち着いてもう一度読み返してみようと思い立ち、今に至ります。
作中で流れた時間はちょうど1年。
空や風の具合、外気の寒暖、衣服などの様相、そしてなによりもカフェ・クリソコラで出される飲み物や食事がことごとく精緻で巧みな情景描写で描かれていることにより、その時々でさまざまな色合いを持つ四季のうつろいを実感させていただくことができました。
また最初は親からはぐれた子猫のように心細げだったレイくんが、マスターやカフェの客、そしてリラの樹の少女など周りの人たちとの触れ合いを深めるほどに、少しずつ心の傷を癒やしていき、ついには克服したその成長とたくましさに胸を打たれました。
この作品は近未来の設定でありながら、日本の古き良き文化や風習を深く感じさせてもらえるところに趣きを感じました。
また現代では次第に失われつつある人情が作中では軽やかに心地よく交わされていてどこか羨ましさまで感じてしまいます。
こちらの作品を読み終えるのにかなりの時間を要してしまいましたが、その間、思い出した時にいつでも読める安心感のようなものをずっと感じていたように思います。
それがラスト、マスターがレイくんに手向けた言葉「必要になればまた、取りに来るといいさ」という言葉に重なって、おもわずジワリとまぶたが熱くなってしまいました。
クリソコラは古代ギリシャで宝石師が金を繋ぐために使用していたそうですね。
カフェ・クリソコラが繋ぐもの、それは金ではなく人。
読み終えて改めて、そのタイトルに秘められた想いが実感させられました。
あ、最後にひとつだけ。
りーちゃんの名前はリラちゃんで良いのでしょうか。
もしかして那智の読み落としでしょうか💦
また他の作品も読みにいかせていただきますね。
作者からの返信
那智風太郎様
最終話までお読みくださっただけでなく、素敵な応援コメントまで。ありがとうございます。
ほっとしたりクスッとしたり、ちょっとだけ切なくなるようなひと時を過ごしてもらえればと思って始めたカフェ・クリソコラ。最終話の最後のシーンこそ決めていましたが、このような道筋を辿り終えることができたのは、作者の自分にも未知数の物でした。
ひとえに、読者の皆様の応援のおかげでしかありません。
書き始めの頃から流行りの文体ではない自覚はありましたし、だからこそ存分に自分の「好き」を書き切った気がします。
そんな作品をここまで大切に思って下さったことは、書き手としての何よりの幸せです。ありがとうございます。
作中では「りーちゃん」と愛称で呼ばれていたリラの樹の下で出会った彼女も、実はちゃんとした名前を設定していました。ですが話の流れ的に本編では明かさない方がいいように感じて、実は作中で記載をしていないのです。(ですので、那智さんの読み落としではありません!)
今後、近いうちに番外編を書きたいと思っています。もしかするとその時に明かせるかな?(笑)と。
本編としては完結していますが、またふとした瞬間に戻って来た時には、ぜひお楽しみいただければと思います。
★やサポーターとしての応援まで、本当にありがとうございました。