3章 終話 宛先の無い手紙
『本日の授業終了♪今から帰るね(*´▽`*)』
「送信っと! えへへっ」
トークアプリのメッセージが送られた事を確認してから、スマホを鞄に仕舞って足取り軽くも最寄り駅であるE駅に向かう瑞樹はご機嫌だった。
あの平田達が乗り込んできた文化祭、そして間宮の部屋で自分の過去を曝け出して泣いた夜から5日が経過していた。
学校の文化祭の空気を完全に消え去って平常運転だというのに、未だにお祭り騒ぎから抜け切れていない少女がここにいる。
あの夜まで背負っていた物を降ろせから、瑞樹は浮かれまくっていた。まるでドラマのような展開をもたらせたクラスメイト達も、これまでとは違った意味で瑞樹に手を焼いている程に。
だが、間宮や加藤に話した程に詳細な内容ではなかったが、自分の過去を間接に話して、皆の行動が凄く嬉しかったという事を訊いていた麻美だけは、何時も以上に瑞樹と楽しい学校生活を送っていた。
麻美には今の瑞樹は本当に眩しく映っているのだ。
友達でありながら、いつも壁みたいな物を感じていて、言葉を選んで会話をしている瑞樹にイラついた事もある。
だけど、今の瑞樹にはそれを感じない。
麻美にはそれが本当に嬉しくて、自分事のように喜んでいた。
瑞樹は思う。
今まで自分を守る為の殻は、自分にとって枷でもあったのだと。
もう傷付きたくない。裏切られたくない一心で守ってきた事で、色々なものを犠牲にして3年間生きてきたのだ。
だが、そんな事をしていても、結局は逃げでしかなく、前に進んでいる事にはならないんだと、傍にいてくれた仲間達が教えてくれた。
逃げるのを止める決意をしたのは、頑丈だったはずの殻を呆気なく破り、外へ出て行く勇気をくれたのが、いつも柔らかい笑顔で守ってくれていた間宮の存在だった。
そもそも間宮との出会いがなければ、間違いなくこんなに浮かれた瑞樹は存在していなかっただろう。
あの悪夢のような出来事も過去には出来ていなかった。
今の自分は間宮から見てどう思われているのだろうか。
以前のような影がある自分の方が好みなのだろうかなどと、よく考えるようになった。
そんな事を考える事が出来るようになったのは、自分を表に出す事が出来るようになったからで、そんな自分を瑞樹は好きになれた。
自分が好きではないと、人に好きになんてなってもらえない。
好かれる事から逃げていた瑞樹が、そう思えるようになった事自体が、大事件なのだ。
そんな事を考えていると、トークアプリに間宮から返信が届いた。
『おつかれ、気を付けて帰れよ。俺は遅くなりそうだ( ;∀;)』
本当に嬉しそうな顔で、瑞樹はすかさず返信を送る。
『うん! 帰ってまた勉強頑張るよ(*'▽') 間宮さんもお仕事頑張ってね( ^^) _旦~~』
あの日以来、あれだけ緊張してしまって中々トークアプリにメッセージを残せなかった瑞樹が、朝起きて夜寝るときまで細かく間宮にメッセージを書き込んでいた。
1度枷が外れると、中身はただのバカップルのそれと同レベルの行動をしていると、瑞樹は気付いていない。
間宮の方からは用事がない限り送ってくる事はなかったが、瑞樹からの大した事のない内容のメッセージでも、タイムラグはあるが必ず返信してくれる事だけで、今の瑞樹には十分に幸せな事だった。
「おーい! 志乃~!」
ニヤニヤしながら駅に到着する頃、不意に瑞樹を呼び止める声が聞こえて、足を止めて振り返ると、そこには見知った顔があった。
「あ、麻美、絵里奈、摩耶!」
満面の笑みで3人が追い付くのを待っていると、摩耶がわざとらしいポーズをとる。
「うおっ! 眩しい!」
「サングラスがないと目にキツイわね」
「全く……志乃に一体何があったんだかって感じだよね」
眩し過ぎる瑞樹に、麻美達はそうボヤきながら4人は合流した。
「あのさぁ、幸せ絶頂なのはいいだけど、こんな所でニヤついてたら、キモイよ?」
「キ、キモいって酷くない!?」
麻美は瑞樹の肩にポンと手を置き、溜息交じりに道端でする顔じゃないと忠告した。
「さぁ、ここで会ったが100年目! 今日ってゼミない日だよね!? 今から私達に付き合って貰おうか。勿論、異論、反論、拒否は一切認めないからね!」
摩耶は強引にそう言い切ると、瑞樹が逃げないように肩をガッシリと組み、反対側から絵里奈に腕をロックされて、止めに麻美が背中をグイグイと押す。
「え? ちょ、ちょっと!? な、なに? なに?」
焦る瑞樹にニヤリと悪そうな笑みを浮かべる3人。
「決まっておろう! これからいつものカフェで取り調べじゃ!」
「さぁ、行こうぞ、皆の者!」
「お~!!」
「え? 嘘でしょ? 私、帰って勉強しないとだし……」
「今日は諦めて、明日から頑張りたまえ!」
「え~~!?!?」
3人の取調官に、瑞樹はカフェで根掘り葉掘りお茶会と言う名の取り調べを受ける事になってしまったのだが、勿論、その事も間宮にすかさず送信した瑞樹だった。
◇◆
怒涛の取り調べから3日が経った。
もうすっかり生活の一部になった間宮へのメッセージのやり取りを終えた瑞樹は、帰宅しようと駅に向かっていた。
今晩は母親の帰宅が早い日で、夕飯は作らなくていいと言われていた為、駅前の書店に寄って前から気になっていた参考書を購入して、ブラブラと辺りを散策してから、最寄りの駅であるA駅に到着した。
契約している駐輪所へ向かい自転車のカゴに参考書で重くなった鞄を乗せて、快調にべダルを漕いだ。
真っ赤な夕日を浴びながら、快調に自転車を走らせる。
何度も往復した道、何度も見てきた景色なのに、あの日からまるで別世界の様に瑞樹の目には映って見えていた。
見えている世界だけではなく、食べ物がいつもより美味しく感じたり、何だか肌の調子もいい。
辛いはずの受験勉強さえも楽しく進める事が出来ている。
まさに、今の瑞樹は無敵の女子高生なのだ。
◇◆
自宅へ到着してガレージに自転車を停めて、鼻歌を口ずさみながら玄関のノブに手を掛けた時の事だった。
「し、し……の……瑞樹……さん」
玄関を開けようとした力が抜ける。
ここ最近に聞いた声ではない、でも聞き覚えのある声ではあった。
瑞樹にとっては思い出したくない、忘れたかった声……でも忘れられなかった声。
最後にこの声で言われた言葉を、今でも瑞樹ははっきりと覚えている。
『志乃……ごめんね。こうしないと私も……ホントにごめんなさい。私も志乃を無視なんてしたくないから――もうこっちに振り向かないで欲しい』
あの時の台詞がまた鮮明に思い浮かび、手が肩が……体が震えだし、この声は恐怖でしかない瑞樹は呼び止められた事を無視して、握っていたいたノブを引いて玄関を開けた。
「ま、待って! お願い! 待って!」
この声で呼ばれると、条件反射のように家に逃げ込もうとした足が止まり、怯える子犬のような表情で恐る恐る呼び止められた方に顔だけ向ける。
「……さ……真鍋……さん」
振り返った先には、あの時まで一番仲が良かった眞鍋だけではなく、希と同じ上野高校の制服に身を包んだ当時のクラスメイトが6人立っていた。
今更、自分に何の用があるのか理解できない瑞樹は、困惑に満ちた顔で真鍋達を見る。
「……な、なに?」
視線を外して俯き、今にも消えそうな掠れる声で一言だけ応える。
「突然ごめん。し……瑞樹さん……」
先頭に立っていた真鍋が突然瑞樹に謝罪して深く頭を下げた為、家の前をたまたま通りかかった通行人が、何事かと言わんばかりの顔で瑞樹達を見ながら通り過ぎていく。
だが、そんな通行人の視線が全く気にならない程、真鍋の謝罪に瑞樹は驚いている。
「……え?」
困惑の声を上げる瑞樹に、顔を上げた真鍋が真っ直ぐに瑞樹の目を見る。その目は仲が良かった時の面影があるが、高校生になった分、あどけなさが影を潜めていた。
「あの時、あんな最低な態度をとってごめんなさい。本当はクラス全員あんな噂なんて信じてなんかなかったのに、平田に目を付けられるのが怖くて……し、瑞樹さんを裏切ってしまって、本当にごめんなさい」
真鍋が瑞樹のクラスメイト達の心境を説明して、また深く頭を下げると、他の6人は真鍋の隣の並びそれぞれに目を配り、一斉に瑞樹に視線を集めた。
「瑞樹さん! 本当にすみませんでした!」
真鍋に続き6人も深く頭を下げて謝罪する姿を見た瑞樹は、強張っていた力が抜けて持っていた荷物をするりと落とし、そして瑞樹本人も足から崩れ落ちるように、その場のしゃがみ込んでしまった。
「……どうして……今になって、そんな事を……」
かつてのクラスメイト達が謝罪した事に対して、瑞樹は不思議と胸を熱くする事もなく、また何かされるんじゃないかと警戒していた力が抜けて、頭の中は何故?と疑問だけが支配していた。
「本当はもっと早く謝りたかった。ううん! ずっと仲良くしていた私だけは、平田なんかに負けちゃ駄目だったのに……。そんな私の顔なんて瑞樹さんは見たくないと思って、動けなかった」
頭を下げたままそう話す真鍋に、クラスメイトの1人が続く。
「この前平田がウチに来て、あの時の噂は俺が流した狂言だったって。それから無理矢理あんな事をさせて悪かったって謝罪したんだ」
それを聞いた瑞樹は自分の耳を疑った。
あの文化祭の時、立ち去る際に『これで終わったと思うなよ』と脅迫めいたセリフを残していったのだから、瑞樹の反応は正しい。
「ひ、平田が?」
「あぁ、今、当時に3年生全員に謝罪して回ってるらしい」
益々思考が追い付かなくなった。
確かに加藤からもう心配いらないと告げられてはいたが、具体的にどう解決されたのか訊いていなかった瑞樹は、正直半信半疑だったのだ。
だが、次に真鍋の話で、色々な事が繋がる事になる。
「謝りに来た平田が凄い怪我をしてて、顔も初めは誰かもわからない程腫れてて、ギプスを巻いてたし包帯だらけだったし、帰る時なんて片足引きずってた」
それを聞いた時、あの時の間宮の怪我を思い出した。
事前に茜から聞いてはいた事だったが、どういう風に平田達を関わり、何をしたのかは知らされていなかった瑞樹は、あの怪我はどうして負った怪我なのか改めて知った。
「そっか。そうだったんだ……もう……無茶ばっかりするんだから……」
間宮の怪我の発生源を確信した瑞樹は、強張っていた顔から笑みが零れる。
「……顔を上げて」
しゃがみ込んでいた瑞樹は力強く立ち上がり、頭を下げ続けるクラスメイト達にそう促すと、真鍋達は恐る恐る顔を上げた。
「あの時は寂しかったし、本当に辛かった。でも、あの噂を誰の信じていなかった事が分かったし、皆も私の為に苦しんできた事が分かった」
そこで話を切って、軽く息を吸い込む。
「だから……もういいよ。わざわざ謝りに来てくれてありがとう」
謝りに来たから許そうと思ったわけでないというのが瑞樹の本音だろう。
瑞樹は間宮の行動に応えようとしただけなのだから。
「みず……志乃!!」
瑞樹の真意を知ってか知らずか、瑞樹の許しを得たと受け取った真鍋は、他人行儀な苗字呼びから以前のように名前を呼び捨てにいて、勢いよく抱き着いた。
「エッ……エグッ! ご、ごめんね……本当にごめんなさい――志乃……ごめんなさい」
抱き着いた真鍋は瑞樹の耳元で何度も謝る。
「……うん、もういいよ。私こそ逃げるように違う学校に進学したせいで、沙織達を苦しめてしまってたんだね。私もごめんなさい」
真鍋の髪をそっと撫でて優しく微笑むと、2人の周りに他の素ラスメイト達が集まり、それぞれの愚かさに涙を流した。
「――とりあえず、良かったね。お姉ちゃん……間宮さんには本当に感謝だね」
玄関先での瑞樹達を自室の出窓から見ていた希がそう呟く。
さすが妹というべきか、姉である志乃の真意を見抜いていたが、それでも前に進む事を選んだ姉を祝福した。
◇◆
真鍋達と別れて、家族で時間を過ごした瑞樹は、入浴を終えて自室に戻った。
ベッドに置いてあったスマホをジッと見つめて何かを考えたかと思うと、無造作にスマホを手に取り画面を立ち上げて、間宮のアドレスを呼び出したのだが、すぐに画面を閉じて再びベッドにスマホを放り投げる。
首に下げていたバスタオルで髪の水分を拭き取りながら、瑞樹はこう考えた。
きっと間宮はあの時の事を自分に罪悪感を感じさせない為に、話す事はないだろうと。
そうであれば、瑞樹は出来る事は一つしかない。
それは、間宮の気持ちを酌んで、ずっと何も訊かない事が善意なのだと。
だから、心の中で間宮にこう言うのだ。
――私を助けてくれてありがとう――と。
髪を完全に乾かし終えた瑞樹は、いつものルーティンになっている受験勉強に取り掛かる。
数時間後、予定していた単元まで勉強を進めた瑞樹は、参考書等を仕舞って、机の引き出しの中から数枚の便箋を取り出して、手紙を書き始めた。
集中して書き込んだり、ペンを器用に回しながら考え込んだりして便箋が半分まで埋まった時、瑞樹は思い立ったように書いていた便箋をクシャクシャに丸めてゴミ箱へ投げ入れた。
「うん。この手紙は誰に読まれる事でもないんだから、本心を書こう」
瑞樹はそう独り言ちて、改めて中学時代の事を振り返り、その時に気持ちと、後日全てを知った今の気持ちを比較する。
その事を思い浮かべていると、自然にペンが走り出したのだ。
『岸田君へ。
お元気ですか?もうお互い高校3年生ですね。
岸田君は進学?それとも就職?
進学なら受験勉強頑張ってる?数学が苦手だったよね?
私は志望大学に向けて、毎日眠い目を擦りながら、勉強頑張ってるよ!
実は今日、あの時の事を沙織達が謝りに来たんだ。
それで今どこに住んでいるのか分からないし、番号が変わってしまったみたいで連絡も取れなくなってるんだけど、どうしても岸田君のこの事を伝えたくて、今この手紙を書いています。
この前ウチの学校で文化祭があったんだけど、そこに平田が来てね……中学の時、岸田君が私に隠していた事を知らされました。
あ!勘違いしないで欲しいんだけど、別に怒ってるわけじゃないよ?
……知らされた時はショックでへたり込んだりもしたんだけど、岸田君は自分が悪者になってでも、私の心が壊れてしまわないようにしてくれたんでしょ?
私のせいで辛い思いさせてしまって、本当にごめんなさい。
今は岸田君になにもしてあげられなかった事が、本当に心残りです。
転校する前日に一日デートした事覚えてる?
私は一緒に観た映画や、その映画で盛り上がった事、ボーリングで私が勝っちゃって岸田君の悔しそうな顔を今でも覚えてるよw
あのデートがあったから、岸田君がいなくなった後も、何とか耐え抜いて英城学園に進学できました。
誰も私の事を知らない学校に進学したくて、偏差値的に無理目な学校に進学しちゃったから、授業についていくのに凄く苦労したんだけ、今は凄く学校が楽しいです。
岸田君はまだ水泳続けてるの?
私はあの頃、水泳に打ち込んでる岸田君が羨ましかった。
あの頃の私には何もなかったから……。
でもね!そんな私にも夢中にって言うか、高校に進学してから身を守る為に自分を偽ってきたんだけど、私と本音で一緒にいてくれる友達が出来たんだ。
だから自分を偽る事をやめる事が出来て、今すごく楽しいの!
辛いはずの受験勉強まで苦にならないくらいにね!
でも壊れないで今の私がいるのは、あの時岸田君が守ってくれたおかげだよ。
本当に感謝してます。
だから、岸田君の気持ちに応える為に、謝りに来た沙織を許す事にしたんだ。
また昔みたいに仲良くするのには、多分まだ時間がかかると思うけど、ゆっくりと時間をかけて話をしようと思ってる。
――この際だから、思い切って言っちゃうけど、あの頃実は岸田君の事が好きでした。
あんな風にされたら、好きになっちゃうよ!
だから、転校しないで同じ学校に進学してたら、きっと私の方から告白してたと思う。
そうしていたら、また違った未来があったのかなって考える事が、今でもあったりなかったり?w
あ! 違う未来を考えた事はあるけど、別に今が嫌いなわけじゃないからね!?
実はねぇ、こんな私だけど……今、凄く好きな人がいます。
まぁ、一方的な片思いなんだけどさ(;'∀')
その人がね、ずっと殻に閉じこもっていた私を温かい世界に連れ出してくれたの。
その人が今の楽しくて幸せな時間を与えてくれたから、片思いだけどこの気持ちは最後まで諦めたくないと思ってて、ずっと傍にいて欲しい人なんだ。
お節介なのは、誰かさんに似てるんだけどねw
――岸田君は今、好きな人はいますか?
もしいるんだったら、その気持ちを大切にしてね。
もう会う事はないかもしれないけど、私はずっと忘れないし、ずっと岸田君の幸せを願ってるよ。
最後に、私のせいで嘘で塗り固めさせてしまった岸田君だったけど、1つだけ本当に事があったよ!
それは持っているといい事があるって言って、私にプレゼントしてくれたあのキーホルダー。
あのキーホルダーが私の前に、間宮良介という大切な人を連れてきれくれたんだ。
これがなかったら、間宮さんに出会える事もなかったし、こうして幸せな時間を送れてなんていない。
キーホルダーがなかったらって考えると、今でも怖くなっちゃうもん。
私を助けてくれてありがとう。
あのキーホルダーをプレゼントしてくれてありがとう。
岸田君のしてくれた全部に、感謝しています。 瑞樹 志乃』
手紙を書き終えると、便箋を封筒に入れて、そっと机の引き出しに仕舞った瑞樹の顔は平田との事件が発生する前の、誰にでも好かれていたあの頃のものだった。
「29」~結び~ 3章 過去との決別 完
――――――――――――――――――――――――
あとがき
これで3章終了になります。
ここまでで約50万文字という、馬鹿みたいに長い作品を読んで下さってありがとうございました。
新章につきましては、準備が全然出来ていません。
なるべく早く連載再開出来るように努力しますので、今後とも宜しくお願い致します。
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