北海道編⑧ マンガ喫茶が無いのなら…の巻

『函館方面に行きたいけど道中にマンガ喫茶がない!

この旅最大の危機が訪れるかも…?』

このピンチを打開するために朝9時30分からひたすら調べもの。

約2時間かけて新たな打開策を考案!これで行くしかないな!


朝11時20分出発 北海道初かも知れない快晴でのスタート

苫小牧に降りたった1日目で食べに行ったマルトマ食堂さんに再訪。

名物のホッキカレーを注文。「大盛もあるよ?」と聞かれて一時停止。

というのも大盛は200円プラスで量が2倍、デカ盛りの領域。

カロリーは大事だけど満腹だと漕ぐのが辛い。

悩みに悩んで「いえ普通でいいです」と言ってしまった。

しかして実食、一口パクリ。「むっ!?」

実際食べると想像以上に美味しくてビックリする。なにこれ。

ホッキから出る旨みという旨みがあますことなくカレーに伝わっている。

磯臭さや生臭さは一切ない。純粋な旨みの洪水が一口食べるごとに襲ってくる。

コリコリした食感と相まってとにかくウマい。ペロッと平らげてしまった。

空になってしまった皿を少し恨めしく眺めてから出発。


その後しばらく「大盛にすればよかった」「でも満腹だと…」

と自問自答してました。

8年経った今は大盛にしなかったことを後悔してます。また食べたい。

もし訪れる方がいましたら必ず絶対大盛を頼んでくださいね。


13時6分 苫小牧から36号線を室蘭方面にひた走ります。

ここ数日山間部だったので海沿いに興奮しています。

1時間ほど漕いで『白老まであと14km』

打ち寄せる白波の海岸と砂浜のカップルを横目に走ります。

30分ほどで白老町に到着。

カントリーサインは青いスイカみたいです。なんでしょ?

(検索するとみなさんわからないみたいです 同様の質問がたくさん…

自然環境の良さとそこに暮らす人々らしいのですがよくわかんないです)

この辺りはすごくのどかで天気の良さも重なっていい気持ちです。

お馬さんが餌を食べてたりどこまでも広がる牧場があったり…。

想像する『北海道』のイメージが手に届く範囲にある、そんな場所です。

(馬好きなのでしばらく見てました)


白老の名産と言えば『白老牛』

道すがらそれを食べさせてくれる『牛屋』(べこや)さんを発見。

お値段は500円と普通のチェーンの牛丼屋さんとほぼかわらない。

それでいて美味しい白老牛が食べられる!というので飛び込み入店。

ボリュームもしっかりあって大満足でした。

「ホッキカレー大盛にしなくてよかったな、してたら牛丼食べれなかったな」

とまだひきずってました。こういう性格なのです。

(おススメしたい所なんですが残念ながら最近閉店してしまったみたいです…。)

カレーと牛丼でお腹がいっぱいになりました。あとは走るぞー。


お腹も満たされた14時32分 白老から登別に向けて漕ぎ出し。

辺りには高い建物が無いので本当に空が広い。左手には澄んだ海岸。

道路はまっすぐ。高低差もなく広い。サイクリストの聖地なのでは?

気持ちよく走り続けちょうど15時。

敷生川を過ぎたところで『札幌から100km』

虎杖浜温泉の看板がのんびりしていけと誘惑してきます。

まだまだ休みには早いので泣く泣くスルー。今日は長いのだ。

すると目の前に大きなクマが!?それとサケ?

真っ赤な『かに御殿』の建物でした。このクマ、テレビで見た事あるかも。

お店の上に載ってるヒグマは人の10倍くらいのサイズ!お店がつぶれそう。

かにめし美味しそうだなーと思いつつ食べたばかりなのでこちらもスルー。


15時30分登別市へ。赤鬼のカントリーサインが可愛いです。

しかし景色がおかしい…北海道というより西欧?凄くオシャレなんですが…。

(北海道がオシャレじゃないとは言ってない)

『登別マリンパークニクス』というテーマパークらしい。

動物園と水族館と遊園地の盛り合わせなのに外装がヨーロピアン!

めっちゃ楽しそうだけど今日は急ぎなのでこちらも泣く泣くスルー…。

室蘭まで20km以上長万部まではあと100km近くもあります。

まだまだ漕がねば!遊んでいる暇などないのです。


16時28分室蘭市日の出町へ。鯨が潮吹いてサッカーボールを飛ばしてます。

17時19分室蘭市内へ。ここから街並みが近代化、さらに工業化してきます。

ガスタンクに沈む夕焼けが美しいです。

せっかくなので『白鳥湾展望台』へ。

工場と白鳥大橋が一望できます。見晴らしがよかっただけに時間帯が残念。

薄暗くて何もわからない…。

来るなら海が綺麗な日中か工場が綺麗な夜景がいいでしょうねえ。


夕日も沈んだ18時05分伊達市へ。

柿と山と伊達政宗の兜、伊達だけにゆかりがあるのかな?

(伊達政宗の子孫の伊達邦成がこの地を開拓したからとの事です)

『黄金橋』という縁起のいい橋を抜けてから一気に日が落ちて真っ暗になりました。

一息入れる事にして『伊達温泉』へ。

今日は宿が無いのでお風呂は入れるうちに入ります。

さっきの黄金橋に関係があるのか『伊達黄金豚』使用のもつ鍋を頂きます。


ご飯も食べてお風呂も上がって出発が22時18分。

え?時間が間違ってる?大丈夫ですあっております。

伊達温泉には3時間ほど滞在してますからね。

なぜなら今日は宿が無いからです。

『宿が無いなら徹夜で夜通し漕げばいいじゃない』

これが今朝思いついた打開策です。

寝ないで200km漕げばいい。シンプルな答えです。

睡眠は伊達温泉でとった1時間の仮眠。

これで朝まで走ります、体持つのかなー?ワクワク(絶望


22時55分『洞爺湖町』へ。カントリーサインはもちろん洞爺湖。

ここで今日の走行距離は100km超えました。ここで中間(絶望)

空には満天の星、デジカメで雑に撮っても無数の星が映るほど。

夜景や星空を見ながらしばし一考…。

「洞爺湖観に行こうかな?どうしようかな?」と悩んでます。

みなさんこいつアホですよ。

結局行かなかったですけどね。当たり前じゃい。


23時26分あきらかに狭いトンネルが出現。

おそらく『クリヤトンネル』周辺ではないかなと思います。

車が通る道幅しかないので来たら確実に轢かれる。

ましてやこの時間帯、自転車がいるなんて微塵も思ってないだろう。

ビビりにビビってまさかに備えて友人に電話してしまうほどでした。

電話を終えていざ突撃!車が来ない事を祈りつつ中へ。

結局車が来ないパターンを期待したけどやっぱり来るパターンでした。

必死にアピールして回避、複数台なら確実に轢かれてるな…。


命がけでトンネルを超えたところで今日がおしまい。

あと100km!目的地はまだ内緒です。どこでしょう?

そこまで夜通し漕ぎ続けますよー。体力持つかなー。



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