第十考「物語の始まりを考える③ 出だしで物語を少し動かす」
はい。 タイトル通りなんですが……
①と②で説明した通り、物語の世界観と登場人物がある程度描けたら、今度は物語に読者を引き込んで行かなければなりません。
限られた文字数の中で、いかに引きつけるか。 ここが続きを読んでもらう為に結構重要になってくる部分です。
皆さんも起承転結は、物語を書く上で意識されているかと思います。
今、起の部分をこうして考えている訳ですが、実はこの起の部分に転を混ぜるんです。
これは私のやり方なんで、これが正解とは言えないのですが、物語動く時って、基本的に予想外の事件が起きたり、流れが変わる時なんですよね。
それって、起承転結の部分の転だと思うんです。
分かりやすい様に例文として、簡単なプロットを作ってみましょう。 冒頭部分(起)の部分は統一して、ありきたりなプロットとして初めてみます。
例文
学園生活が始まり、これからに期待に胸を膨らます主人公。 そこで出会った少女に一目ぼれし、物語が始まる。
Aパターン続きプロット
そして、運よく同じクラスになれた主人公。 これから主人公くんの片思い学院生活が始まる
Bパターン続きプロット
意を決して告白しようとした時、不思議な現象に見舞われた。 一体何が起こってるんだ?! 果たして主人公くんは告白できるのか?!
AパターンとBパターン。 どっちが続きを読みたくなりますか?
ただ起の部分で物語がダラダラと始まるよりも、始まってすぐに何らかのアクションがあるのとないのでは、テンポが違って見えませんか?
Aパターンは、「ふーん。 それで?」ってなりません?
Bパターンだと「何が起こったの?」と読者は続きを考えてしまいませんか?
勿論これは例題として適当に考えた文なので、不思議な現象が何かとか全然考えてない訳ですが、あくまでも例え話なので、そこはツッコミなしでお願いします(笑)
つまり、書き出しの段階でも、続きを読ませる為のスパイスを入れてあげる様にすると、読者はページをめくりやすくなると私は考えてます。
ちなみにアイエル様の最強執事、一話目と言うかそのつもりで書いたプロローグなんですが、私はそこで二回も転を入れてしまってます。
まぁ文字数がその分多くなってしまてるのですが……
そこで人を掴もうと考えた訳ですね。
ちなみに、これは後から知った事なんですが、人によってはプロローグは読まずに一話から読む人が居るらしいです。
一話はそこまで深く凝らずに書いてたので、それを知った時、しまったなーと思いましたね(苦笑)
PVがプロローグ前編と一話がダブルで伸びると言う現象が起きてしまいました(苦笑)
それでも上手く序盤はある程度掴めていると思うので、よかったと思います。
ちなみに、他の作家さんの、創作論だったかエッセイだったかで読んだのですが、その方は書籍化もしている作家さんで、その人は起承転結を物語の全体を通してと、各章を通してと、さらに一話一話に起承転結を盛り込んでいるそうなんです。
続けて読まれる工夫らしいのですが、一話の限られた文字数の中を、承転結起の順になる様に構成して話を作ってるらしいです。
かなり難しい事をしていると思います。
でもそれくらい読者の興味を引く一話一話の終わり方を心がければ、必然的に続きが読まれる確率が増える訳です。
だって起の部分で終わってる訳ですから、次はどうなるの? となる訳ですから。
つまり、一話(プロローグ)の段階で、起の部分しか書いていないのであれば、それは続きを読ませると言う意味においては、非常に弱いと考えます。
一話(プロローグ)では読者の興味を引く、今後の物語の伏線や謎を仕込む。
そして静ではなく動にする様に心がけるだけで、きっと読者は次のページをめくってくれるはずです。
それには序盤からある程度事件を起こす様にして、読者の気を引く展開を心がける様にする。 それが次へと繋がる物語の始め方だと、私は考えます。
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