第九考「物語の始まりを考える② 登場人物を明確に」
はい。 そう言う訳で、世界観を読者に簡単に伝えたら、主人公の人物像をまずは書きましょう。 外見を事細かく書くのはお勧めしません。 私はあまりにも多いと読み飛ばします。 だって今覚える必要あるの?ってなってしまうので……
重要な特徴のみに留めるのがベストです。
例えば
(青年は、この地方では珍しい黒髪。その黒髪を無造作に伸ばし、首元で纏めている。そして、その威容に黒光りする漆黒の鎧は、つなぎ目が青く光り、かなりのレア装備だと覗える。 背には身の丈はある大きな剣。 これも業物に見える。 柄の部分には大きな宝玉が詰められ、魔力が宿っている事が覗えた。 そして腰には道具を詰め込んだ皮具袋。旅の為だろうか、ボロボロになった外套を鎧の上に纏っていた。)
↑ここまで書くと、特徴なんだけど情報が多すぎて、途中でおなかいっぱいになる。
(青年は、髪から武器から装飾品に至るまで全て黒。 身の丈ほどある大きな剣を背負い、外套から覗くその鎧は、つなぎ目が青く光り、かなりのレア装備だと覗える。)
↑こうすると、大分情報がすくなくなり、黒い鎧に外套を纏った黒髪の青年と言う存在が十分に伝わりませんか?
その登場人物の特徴となる部分を最小限で書き出すようにした方が、読み手も人物像を想像しやすくなるのです。
そして最初の話に登場するメインキャストは3・4人くらいに抑えた方が読者は混乱せずに覚えられます。 最初からいっぱいだすと読者は置いてけぼり感を感じ、せっかく物語りに入り始めたのに、そこで現実に引き戻されます。
登場人物を確認する為に、ワザワザ読み返す様な事にならない程度にするのが必要です。
それに限られた文字数で考えると、掘り下げて書くのは主人公までにして置いた方が懸命です。 それ以外は主人公を慕う・もしくはライバル視している程度、掘り下げずどう言う関係かに留めるのが良いでしょう。
あと、ハーレム物で最初からヒロインが多数居る場合、その中の数人に絞って話を進めましょう。 後の人物は後回しです。 決して読者に考えさせたらいけません。
よく言う設定資料集の始まり方は、こうして失敗します。
メインのキャストが揃ったら、登場人物達をしっかり絡ませて、意味のある展開に持って行きましょう。 登場人物達が楽しんでいなければ、読者も楽しくありません。 惰性で進むのもNGです。 例外は絶望から始まる物語くらいで、とにかく登場人物には意欲を持った行動をさせましょう。 そうすれば、自然と登場人物が生き生きするはずです。
流され系の主人公で考えてる人は、周りに強烈なキャラを持ってくるのも手です。 そのキャラに振り回される主人公。 それなら主人公に意欲がなくても問題ないでしょう。
登場人物の作り方は、また別の機会と言う事で…
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