異世界ファンタジー以外から情報収集をする理由

 超絶久しぶりの更新となりました。

 メインで連載している作品にも手が回らない状態だったので、こちらを書く余力がなかったというのが正直な感想です(笑)


 タイトルにインプットと書きましたが、小説に限らずクリエイティブな活動全般ではアウトプット――執筆や描画する上でどんな情報が記憶されているかは重要な要素だと実感しています。


 覚えている限りでは、異世界ファンタジーが流行してから何年も経っており、ジャンルの一つとして確立されていると考えて間違いないと思います。


 アウトプット(文章表現)としての異世界ファンタジーは優れていますが、インプットとしては二番煎じになりやすいのではないでしょうか。

 もちろん、異世界ファンタジーに慣れておらず、テンプレートや流れを身につけるのに実用性がある点は間違いありません。


 上記に関連して、なろう作家で出版経験がある方のインタビューでは、四半期のランキングを見てヒットの傾向を探るという手法についても見かけたことがあります。


 ――これ、戦略としてはありだと思います。

 

 ただ、長期的に見た時に「読まれるために」という目的に沿わせた結果、書く側の意欲が下がってしまったり、表現の幅が広がりにくくなるかもしれません。


 私自身、チャート形式でストーリーの流れだけ参考にしてみようと試みた経験はありますが、カーボンコピーで上からなぞるみたいで味気なくなり、そのやり方は断念したことがありました(笑)


 プロを目指す、商業出版を目指す場合、流行とヒットの傾向を分析しながら、それに沿った作品を作ればいいと思います。

 昔は即物的で現金なやり方だと思うこともありましたが、今は目的と手段の違いだけなのかなと感じますね。


 続いて個人的に理想的な流れと考えているフローについて書きます。


 ――まず、好きな作品、心からのめり込める作品に出会ったとします。

 

 そして、そんなふうに面白い作品が書きたいと思い、想像力をかき立てられて、自然と手が動いてしまう、気がつけばシナリオのことばかり考えてしまう。

 そんな状態になれば、筆が止まることも少ないでしょうし、書くことが楽しくて雑念は入りにくいと思います。


 自分自身も経験がありまして、多少数字がついてくるとどこかでどうしたら読まれるかというのが先行してしまうことがあるんですよね。

 そうすると、趣味で書いているはずなのに流れ作業な感じが出てしまい、いつの間にか意欲が下がるという悪循環が現れます(笑)


 商業出版されている方のインタビューを読むことがありますが、なろうやカクヨムで楽しみながら連載するのとは別の世界の話だと感じます。

 同じテニスでも近所のコートで仲間と楽しくやるのと、全日本選手権の本選に出られるだけでも異次元なのに、そこはまだ一回戦……みたいな。


 気が重くなるので商業出版の話は切り上げますが、趣味で書くのなら必要以上に結果を求めないことの重要性を頭の片隅に入れておくだけでも、レビューやブックマークに振り回されなくて済むかもしれません(笑)


 話をインプットそのものに戻しまして、少し前に私が経験した出来事を書きます。


 遅ればせながらプレイステーション3を購入して、ずっと気になっていたゲームをプレイした時のことです。タイトルは「ザ・ラスト・オブ・アス」。


 有名なゲームなのでご存じの方も多いと思いますが、コロナの千倍以上危険なパンデミックが起きて、アメリカ(多分地球上全て)が荒廃するストーリーです。

 ストーリーの軸としては、避難中の事故で娘を失った主人公がある秘密を持った少女を目的地まで連れていく(運ぶ)というもの。

 

 ディスクがブルーレイということもあり、超絶リアルで現実と錯覚しそうな映像に圧倒されました。現実に近いとそれだけ受ける刺激も違ってきます。


 同作をプレイして、人間模様とパンデミック後の世界から大きなインスピレーションを受けました。パンデミック物のプロットを作るぐらいまで。

 

 ……しかし、残念ながら連載作品の更新を優先して断念しました。


 一例として自身の経験を書きましたが、こういった感じで面白い作品に出会い、そこから着想を得た場合、書き手のワクワク感が文章に出やすいため、自然と読み手を楽しませやすくなるように感じています。


 もちろん、読み応えのある異世界ファンタジーを読んで、そこから着想を得て書き始めることを否定しませんし、方法の一つだと思います。


 ただ、読まれそうだから異世界ファンタジーだとエタる可能性もゼロではないので、書く本人が楽しめる作品、好きな作品でインプットをして、そこから自分なりの解釈で書いてみる方が続きやすいような気がします。


 最後におすすめの題材として、いくつか作品をあげておきます。


 ゲーム・オブ・スローンズ

 海外ドラマ。剣と魔法のファンタジーが原作小説で海外で大ヒット。

 映像で見るとイメージがしやすいのでインプットとして優れている。

  

 COLONY

 海外ドラマ。地球が宇宙人に占領された設定でアメリカが舞台。

 各都市が独立自治の方式を取っていて、SFを書く際に着想を得られそう。

 残念なことに3シーズンで打ち切り。


 ストレンジャー・シングス

 世界中で大ヒット中の海外ドラマ。80年代のアメリカの田舎町が舞台。

 特殊能力や異次元などSF要素が満載。

 また、少年たちの友情が描かれた青春物としても楽しめる。


 海外ドラマを下敷き(パクるではなく)にして書くと、日本人が独自解釈したストーリーになり、オリジナリティ溢れる魅力的な作品になる可能性はあると思います。

 ストレンジャー・シングスの製作者はアメリカ人ですが、「サイレントヒル」、「エルフェンリート」の影響を受けていることからも、海外の作品から着想を得ることで魅力的な作品が作れることを示唆している気がします。

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