【18】意外な形で天使が判明

『おーい!おーい!

 あーあー聞こえますかー?モグ神様ー!』


『記憶にあるウザい声だな……

 100%あいつだな、なんだよ!今忙しいんだよ!

 モグ神様とか、ネーミングセンスも相変わらずねーし

 ポンコツ妖精のコッペさーん!なにか用ですかぁー?』


『あんた天使探してるんでしょ?

 居場所知ってるよー!

 わ・た・し・が教えてあげてもいいんだけどなー。

 聞きたい?聞きたい?』


『ああ、聞きたいな。簡潔に』


『なによ!その感情のない言い方!

 簡潔には話せませんー!敢えて長く話しますぅー』


『コッペ……悪いが今は時間が惜しい。

 簡潔に速やかに話せ。

 それが嫌なら今いる場所を言え、そっちに行く』


『そんなに怒らなくてもいいじゃんよ……

 私がいる場所に来て……

 あんた達がいる場所の山の頂上、そこに来て』


『すぐに行く。

 あれか……ルドラ人型になれ、このまま転移するぞ』


『御意!』


 健汰たちは転移で着いた。


『なんだここは?空間が歪んでるな。

 隠れてないで出てこいコッペ!』


 反応がない……


『ちっ!

【神の元に命ずる】従わない場合は空間ごと消し飛ばす。

 出てこい!!』


『神になったら何でもありなのね』


『コッペ……お前、天使だろ?』


『……そうだよ。いつ分かったの?』


『確信が出来たのは空間を見た時だ。

 あれは神の波動に近いものがある。

 ただ思い返してみれば俺がこの世界に転移して、初めての接触者がお前で、更にお前はこの世界の英雄になれと言ったあとに言い直し神になれと言った』


『そっか……バレてたのね。

 怒らせてしまったから私も堕天使にするの?』


『は?しないけど。

 それ5番目のバカ神だろ?

 俺は俺のやり方でこの世界を正す。

 むしろ堕天使も元の天使に戻そうとも考えてるくらいだ。

 ただこのタイミングで接触して来たってことは、お前たちは神側ではないが堕天使と人間と敵対していて、立場が危うくなったから誤魔化して接触しようとしたんだろ?

 天使って、そんなズルい奴らなのか?

 俺を試すような事をして、あまり調子に乗るなよ……』


『ごめんなさい……

 天使はズルい考えは持ってないけど、臆病なだけなの……』


『言い訳してんじゃねーよ。

 知るかよ、お前たちの都合とか!俺が言いたい事は……

【誰かに物を頼むときは嘘偽り無く話せ】筋くらいは通せよ!

 これは俺がお前たちと違う世界で学んだことだ。


 その上で断られたなら縁がなかったって俺は諦めている。

 この世界の神になった時に決めたことで、こんな簡単なことが出来ない奴らはこの世界には不要だ。

 その上で隠れて隙を狙ってる奴らにも聞く。

 貴様らは俺に何を望んでいるんだ!』


 健汰の一喝に天使全員が出てきた。数にして50くらいか。


『わかった……いえ、承知いたしました。

 村へ案内致します』

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