【6】エリアボスが困ってるようです

 考えるより動けだな。


『ソール、ウラン。まずどこ行くよ?』


『そうだなー。さか……』


『却下だ!』


『妾は海に……』


『却下!!』


『なぁなぁ妾たちは仲間だが、単純に配下も作ったらどうじゃ?

 魔人も色々種族がおる。

 妾はヴァンパイアじゃが、他にもサキュバス、オーガとかもな。

 亜人もそうじゃろ?』


『たしかにいるなー。

 犬人族、猫人族、エルフ、ドワーフ』


『そいつらを従えるには……戦うしかないかもしれんな』


『そうでもないぞ。

 私に関してはリザードマン族長の子だしな』


『は!?

 先に言えよ!変態トカゲ!』


『そんなに重要と思わなかったしだな。

 旅に出ていただけだったしな』


『いや、重要だろ!

 この流れで魚って言いかけた脳ミソ疑うわ!

 釣りですか!?

 釣りキャンプでもしようと思ったんですか!?

 バカトカゲが!!』


『ハッハッハッ。すまんすまん』


『もうだまれ!ん?ちょっと待てよ……

 おい、ウランお前も族長の子とか言わねーよな』


『え?そうだけどー』


『あー!もう!おまえら!そこに直れ!

 いいか!?その従える方式か、同盟方式か、眷属方式か、それは分からんが、行く場所考える前にまずその2部族だろうがよ!

 なんだよ!魚って!海って!

 海水浴ですか!?釣りキャンプですか!?

 全くイライラする……』


『まずはリザードマンの所に行こうじゃないか。

 健汰のワープよりここは歩こう。

 色んな発見とかもあるかもしれんしな』


『一行が歩いていると、レベル40くらいのパンダの魔物に出会った。

 ソールが斬りかかろうとした瞬間そいつが喋ってきた』


 理由を聞くと、この辺り一帯の笹を食い尽くしてしまった為に食べ物がなくなってしまったが、エリアボスなのでこの場を離れられないとの事。


『俺の名は戸河健汰。名はなんと申す?』


『戸河健汰様!私に名はありません!

 是非あなた様に名を頂き眷属にしていただきたい!』


『じゃー名前はパン太郎な。パン太郎、跪づけ』


 健汰は眷属の紋章つけ、無詠唱で竹を復活させスキルを付与したのだ。

 食っても翌日には元通りになるスキルにパン太郎は歓喜していた。

 パン太郎は、種族名はなく獣の魔物だとかで、子と妻がいるらしく子どもの名をパン子にした。

 関係ないけど、従うと言ってるし、眷属になって異常に強くなったので、ここら一帯の守護を任せた。

 ついでに俺たちの家はパン子に守護させている。

 取り敢えずリザードマンの所行くか。

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