【5】美人な魔人は脳内ビッチでした

 朝起きると、なにやら賑やかしい。


『うるせーなー……は?

 なにやってんだアイツ?儀式?』


 ソールが湿地帯で円を描くように踊っている。


『1人盆踊り?

 いや、いるな、なんか……

 紅羅真?

 刀身のみにもなれるんかー……

 ん?待てよ、喋れる刀が鞘から出るだけでフル○ンのような……

 いやいやこれは許容範囲にしよう。

 じゃねーと刀として使えないし。

 おい!ソール!何してる!?』


『おー健汰か!

 これはなリザードマンに代々伝わる求愛の儀式だ!』


『相手いねーじゃねーか!

 全く……どんだけアホなんだよアイツ』


 ザッパ────ン!!!!


『今度はなんだよ!』


『あれれ?ここどこ?漂流しちゃったよー!』


『漂流にも程があるだろ!人の家だよ!ここ!

 え?なに?

 求愛ダンスの効果か!?』


『生物反応あり!助かったー!』


『あのねぇー、血をください』


 満面の笑みでサイコパスな事言うなこの子……


『誰?』


『魔人属のウランだよー』


『そうか魔人か。

 わかった血はやらんので帰りなさい』


『じゃー奪うまでだしー』


 突然飛びかかってきたウランをデコピン一撃で仕留める健汰。


『いったぁーい!なに?あんた強すぎでしょ!』


『まぁ俺チートですしね……

 血が飲みたきゃくれてやる。

 ただし、条件がある!俺たちの仲間になれ!』


『仲間?セ○レみたいなやつ?』


『は?

 どんな脳ミソしてんだ?普通の仲間だよ!

 なんとかフレンドではなく健全なやつな!

 魔人って事ならこれから行動には必須だからだよ』


『おっけー』


『軽い奴だなー……』

 そんな感じで魔人も仲間になったのである。

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