幕間

いつか交わした約束。2人で一緒にいようと誓った。


そんな願いは叶うことなんてなかった。

無慈悲に下された処分の命。俺はもうこの病棟には不要な存在なんだと。


あと数日で処分される命ならばと最期に彼奴らに頼み込んだ。


俺の心臓を「君」にあげてほしいと。


ワガママなのはわかっている。

それでもせめて、「君」だけは、


そして、俺がいなくなったとしても「君」はどうか幸せであってほしい。

「君」には幸せに生きる権利があるのだから。


これが俺が犯した罪の報いでもあり、願いだ。


だからどうか、そんなに悲しい顔をしないで。


罪を償ったら来世できっとまた巡り会えるさ。

俺の贖罪が果たされるまで。

君はどこかで笑っていて。






名前は出ていませんがキャラお借りしました

津田武昭(おとか:@00___toka)

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実験病棟短編集 咲姫 @Saki_Oto

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