04:誤解

メイドC「することがあるからそこで寝て」


奴隷「・・・ありがとう、おやすみ」


メイドBはすでに寝ていたが、メイドAはまだ部屋にいなかった。

手足を拘束されたままベッドに横になる、気が抜けたようにそのまま寝てしまったらしい。


メイドA『うるさい』


腹を蹴られて目が覚めたが、何を言っているかわからないがいびきがうるさかったらしい。


メイドA『なんでこいつがここにいる?』


メイドC『だって部屋を用意するのがめんどかったんだもの』


メイドA『だヵらって』


メイドC『監視もいるでしょう?あなたしてくれるの?』


メイドA『それは・・・』


メイドC『まぁ、明日は考えるから』


メイドA『しょうがないな』


そういいながらAは布団をかぶって寝たようだった。


朝目を覚ますとAとBはいなかった。


メイドC「そろそろ起きろ」


奴隷「あ・・・おはよう」


メイドC「おはよう」


奴隷「二人は?」


メイドC「仕事・・・朝食の準備、食事をしたら出かけるから・・・そっか、お前は着替える物がないか・・・まぁ、いいやそのままおいで」


手枷と足枷の存在を忘れてベッドから転げ落ちる


メイドC「やれやれ」


そういいながら手を貸してくれた。


食事をした後、枷を外して外に出た。


奴隷「いいのか?」


メイドC「抵抗したり逃げたちしたら容赦なくしつけるからそのつもりで」


そういいながら銃を向けられた。


奴隷「ぶっそうだな」


メイドC「屋敷の中でつかうと掃除がめんどうだから」


奴隷「そうですか」


メイドC「服と靴を買いにいかないとな」


奴隷「乗り物とかないの?」


メイドC「何様のつもりだお前?」


奴隷「すいません」


店について、服と靴を買って病院へ向かった。

いくつかの検査をうけて結果が出るまでの間また買い物に出た。


メイドC「髪も切ったほうがいいかな?」


奴隷「ずいぶんいろいろしてくれるんだな」


メイドC「そりゃね、お嬢さまのプレゼントだから」


奴隷「そうですか」


メイドC「それと・・・あなたの運命が決まる」


奴隷「え?」


メイドC「気に入らなかったら捨てられてまた売られると思う」


奴隷「あ」


メイドC「どちらが幸せかわからないけれど」


奴隷「・・・そっか、ところでお嬢さまって」


メイドC「・・・おしえない」


病院に戻り検査結果を聞いた、何も問題はないそうで問題があっても魔法でほとんどは治るらしかった。


メイドC「さてとかえりましょうか」


奴隷「話してもいいかな?」


メイドC「どうぞ」


奴隷「君はその体になる前って」


メイドC「たぶんあなたと同じ世界にいたみたいね」


奴隷「そっか」


メイドC「わたしは病気だったの闘病生活ってやつ?それが辛くてね、余命も先刻されて、死んだほうがましかなって、そしたらこの体に・・・」


奴隷「そうなんだ」


メイドC「たぶん向こうの私はもう死んでいると思う・・・あなたは?」


奴隷「おれは・・・普通の生活だったよ大学卒業して就職して・・・たぶん事故にあったのかな、覚えているのはすごく痛くて・・・気が付いたらこの体にいた」


メイドC「そう、状況はにているのね・・・こちらの体の持ち主に何があったのか・・・」


奴隷「たしかに」


メイドC「中身が抜けたタイミングで入ってしまった感じかな」


奴隷「ところでこの体っていくつくらいに見える?」


メイドC「ん?20歳くらいかな」


奴隷「やっぱりそうっだよな」


メイドC「あなた向こうでいくつだったの?」


奴隷「ん・・・28」


メイドC「そっか」


奴隷「君は?」


メイドC「いくつに見える?」


奴隷「その体は20になってないくらいかな」


メイドC「そうなんだ」


奴隷「で、いくつだった?」


メイドC「おしえない」


奴隷「なんで」


メイド「さぁ」


奴隷「・・・」


メイドC「ところで君、その体ってなにかできるの?魔法とか」


奴隷「いや、わからない。君は?」


メイドC「ん・・・さあね、今のところラノベでよくある転生特典みたいなのはないみたいだね」


奴隷「まあ、転生者がいちいち特殊能力を持ってたらそいつが魔王になれるって話だからね」


メイドC「君はオタクだった?」


奴隷「まあ、嫌いじゃないよ」


メイドC「そう」


奴隷「君は?」


メイドC「嫌いじゃないかな」


奴隷「そうですか」


そんな会話をしていたら屋敷についた。

また手足を拘束して中に入る。


メイドC「さてと、お嬢さまに会いに行きましょうか、管理者を呼んでくるね」


管理者と合流してお嬢さまの部屋に行きノックをして中に入る。


管理者『旦那様からプレゼントです』


お嬢『あれ?・・・そっか・・・そうだよね・・・ははは』


どうやら大いなる誤解がそこにあるらしい。

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