第65話【The blow of the priest】

ダイヤが床に激突する。




「? ? ?」




ダイヤは何が起こったのか理解していない。


起き上がると今までに見た事の無い表情の自分の娘。




「な、 何をする!?」


「だぁぁぁぁぁまぁぁぁぁぁれぇぇぇぇよ? な?


今までお前散々私に対して好き放題言ってくれたじゃないか?


今度は私が好き勝手するターンだ」


「急に何を」


「今まで、 今の今まで私が生まれて20年


7305日、 175320時間、 10519200分、 631152000秒ッ!!


てめぇがして来た事の結果だろうが!! 被害者面するなッ!!」




奇声を挙げながらダイヤを殴りつけるモルガナ。




「モルガナ!! 何をしている!!」




ソク家次男、 エメ・ラルド・ソクが止めようとする。




「待て」


「ジル兄さん!! 何で止める!!」




ソク家長男、 ジル・コニア・ソクがそれを制止する。




「落ち着いて考えろ、 父上がモルガナに殴られている


この状況、 モルガナは父上を殺せる」


「だから止めるんじゃないか!!」


「だから落ち着け、 モルガナの実力はヒラマサ師が認める程


素手で大人一人殴殺する事等造作も無い」


「尚更止めるべきじゃ無いか!!」


「下手に刺激して父上が殺されたら責任取れるのか?」


「このまま見過ごしても殺されますよ!!」


「ふむ・・・モルガナ!!」


「何ですか兄上」




殴るのを制止してモルガナが真顔でジルに向き直る。




「父上を放してやってくれ、 何か要求が有れば聞こう」


「あぁ、 私はこの人が憎いから殴っているだけで何か要求が有る訳じゃないんですよ」


「何だと!? 狂ってやがる!!」


「コイツが終わったら次はお前だよエメェエエエエエエエエエエエ!!


うざってぇ事言いやがってよぉ!! 屑がッ!! その舌引っこ抜いてやるからなぁ!!」




殴るのを再開するモルガナ。




「嫌われているなエメ」


「くっそ、 言いたい放題言いやがって!!」


「あ、 馬鹿」




エメがジルの制止を振り切って走り出す。


ダイヤを引き起こして蹴り飛ばすモルガナ。


エメ諸共吹き飛ばされソク家の方に吹き飛び、 躱したジル以外倒れる事になった。




「これは・・・!! 我が家に伝わるコウ流格闘術七の型【駄津】!!」




シロナが驚愕する。




「ヒラマサから聞いていたがやりますね、 如何します父上


俺が止めますか?」




コケが尋ねる。




「くっ、 ここは・・・」




ガン!! と教会に音が鳴り響くとモルガナが倒れた。




「教会で騒がないで下さい」




祭司が後ろから杖を持って来てモルガナを殴って気絶させたのだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る