第5話【Stone skipping】

川辺に居るロダン。


「ん、 何処だここ?」


周りを見渡しても特に何もない。

空は真っ暗で星も月も見えない、 しかし明るい。

行ったり来たりしても誰も居ない仕方が無いので川で水切りをするロダン。

しかしぽちゃん、 ぽちゃんと全く上手く行かないロダン。


「うーん、 上手く行かないなぁ」


何個か石を川に投げる。


「手のスワップがなってない、 貸してみ」

「うん」


石を渡すロダン。

石は水平に飛んで行きかなり跳ねた。


「おぉー」

「肝心なのは投げ方と石の形だ、 この二つを心がけていれば大丈夫だ

人生と同じだ、 資質と鍛錬で人生は変わると言う事さ」

「良く分からないけどなるほどー、 所でここは何処?」

「ここはLethe川」

「れて? 僕は何でここに居るの?」

「誰だってここに来る時は来るのさ、 遅いか早いかの違いさね」

「??? 良く分からないよ・・・」

「君はここの常連だなぁ・・・また会おう」

「あ、 待って・・・」


そして川の水をかけられて

そこでロダンは目が覚めた。

むくりとベッドから起きるロダン。


「・・・・・・・ぐが!?」


目覚めて感じたのは首の激痛。


「く、 首が痛い!! 寝違えた!?」

「おはよー」


ベッドから起きたロダンに挨拶をする天使。

その手にはベーコンエッグが乗せられた皿が有った。


「今日は一段と遅いなロダンは」


デッドがへらへらと陰気な笑い方でロダンを見る。


「遅いなって・・・今何時?」

「現在時刻は午前13時57分、 普通の人間なら起きている時間をとっくに過ぎている」

「うぐぐ・・・首がマジで痛いんだけど何コレ?」

「昨日の戦闘の影響だろう」


デッドが事も無げに言う。


「今まで戦闘で翌日も痛くなった事無かったんだけど!?」

「そりゃあ知らず知らずの内に治癒魔法使って回復しているって

昨日天使が言っただろ、 今日は治癒魔法を使ってないんだよ」

「何で!?」

「何でって気絶したからな、 怪我はして無いから治癒魔法は発動していない」

「何だか納得いかないなぁ・・・」


首を押さえるロダン。


「まぁ首の痛みが治まるまで暫く勉強屋ら何やらをするんだな」

「そうするよ・・・」

「さぁ、 そんな事より早くご飯食べちゃったら? 冷めるよ」

「そうだね、 いただきますー」


ベーコンエッグを食べるロダンだった。

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