第6話 はじめてのおつかい

 サトリ:惑星コムギで美味しくお昼ご飯を食べたもぐもぐガールズ、可愛かったですねぇ♡さてさて、今回はメンバーで唯一の人間の女の子リタちゃんのお話・・・というよりはハデス様とローザ様のお話かな?


 魔界時間13:50 惑星コムギ製粉街


 リタに召喚されるフレイラ


 フレイラ:お呼びですか師匠・・・はっ!もしや稽古をつけてくださるのですか⁉︎


 リタ:うむ!今日はフレイラに試練を与えます!


 フレイラ:おおっ!


 ミシェル:毎度思うんスけど、14天界王様方って暇なんスか?


 フレイラ:暇なものか!天界宇宙を14に統括する我等14天界王は貴様等に構ってる余裕など微塵もない・・・微塵もないが、師匠からのお呼び出しは如何なる理由があろうとも馳せ参じるのが弟子というもの。


 ミシェル:そ、そういうもんっスかね〜。

 

 フレイラ:して、その試練とは?


 リタ:フレイラはじめてのおつかいです!


 フレイラ:なっ、なんですと⁉︎


 リタ:マリアンヌお姉ちゃんから聞きました。14天界王というのは必ず誰かが何でもやってくれて何不自由無く暮らしているものの、ちょっとの油断がその座を奪われ一般神いっぱんじんになると。


 ミシェル:(ベルゼブブ様また余計な入れ知恵を。それにしても普段は年相応なのに、ウンチク語ってる時のリタちゃんって大人顔負けの饒舌じょうぜつさになるっスね)


 フレイラ:仰る通りです。


 フレイラを指差すリタ


 リタ:フレイラにもしもその時が来たら1ひとりでやっていけるのですか!  


 リタの一言に衝撃を受けるフレイラ


 フレイラ:うぐっ!た、確かに。  


 リタ:そこで、これまでリタが教えてきた事を活かしておつかいをしてくるのです!


 小雪の横で小馬鹿にするローザ


 ローザ:ププッ、14天界王一の世間知らずに1柱で買い物なんて出来るのかねぇ♪


 エクスカリバーでローザの頭を叩く小雪


 ローザ:いった〜!何するんですか師匠〜。


 小雪:おんめ、ひとの事言えるっぺか?この間なんてオラがベッコウ砂糖頼んだのに、おんめぇときたらカクガル砂糖買って来たっぺ!


 ローザ:だ、だってぇ。売り切れって言うから〜。


 再び頭を叩く小雪


 小雪:無かったら無かったでオラに連絡しろって言ったぺよ!


 ローザ:す、すいません!


 シャルロット:天下の14天界王様の頭をバシバシと。


 小雪:だからオメェもやるんだっぺ!


 ローザ:え〜っ!コイツと〜⁉︎


 更に頭を叩く小雪


 小雪:文句ばっか言ってっと、罰としてメレンゲ混ぜ混ぜの刑だべ!


 ローザ:え〜っ!アレ地味にシンドイっすよ〜!


 小雪:嫌ならオメェもやるんだべ!


 ローザ:は〜い。


 小雪:上手くやれたらご褒美に初心者卒業試験させてやるべ。


 ローザ:マ・ジ・で⁉︎やるやるぅ♡


 リタ:上手に出来たら初級編卒業して明日から中級編だよ♪


 リタの一言に闘志を燃やすフレイラ


 フレイラ:必ずやり遂げてみせます!


『商店街入り口』


 リタ:おつかいのお題は小雪ちゃんに頼んだよ〜♪


 2柱の前に立ちメモを渡す小雪


 小雪:2柱に買ってもらうのはコレだべ!


 ローザ:え〜っと、私は・・・えっ!せ、清流小麦せいりゅうこむぎの小麦粉⁉︎


 フレイラ:私は・・・ふむ、鎧鰹よろいがつお鰹節かつぶしか。


 小雪:おつかいは大神おとななら出来て当たり前だっぺ。てなわけで、間違うたんびにがあるっぺよ〜♪


 リタ:それじゃあ、はじめてのおつかいスタート!


 リタの掛け声で商店街に入る2柱


 モニターで見る4人


 リタ:フレイラちゃんと出来るかなぁ。


 小雪:大丈夫だっぺ、リタちゃんはオラよりずっと教えるのが上手だからちゃんとやれっぺよ♪


 ミシェル:お?ハデス様、商店街のベンチに座ってメモを確認してるっスね。


 シャルロット:それに対してポセイドン様はズンズン進んで行きますわね。


 小雪:我が弟子ながら逆にあの自信満々なのがなんだか心配になってきたっぺ。


 ミシェル:あ、ハデス様辺りを見渡してるっスね。


 シャルロット:近くの人に声かけましたわね。

 

『商店街』


 フレイラ:すまない、少し尋ねるが。この鎧鰹の鰹節なんだが、何処で買えるか教えてはもらえないだろうか?


 通行人:あ〜、ハイハイ!それならそこの角曲がって右の鰹節専門店で買えますよ♪


 フレイラ:ありがとう、助かった♪


 ワイプに映るリタと小雪


 リタ:うんうん、ちゃんと教えた通りにやってくれてる♡


 小雪:え〜な〜、リタちゃんの弟子は。さてと、ローザの方は?


『商店街大通り』


 ローザ:小麦・・・小麦、清流小麦はっと・・・ま、小麦粉なんてそこらのスーパーとかにでも売ってるっしょ♪


 ワイプ越しにツッコむ小雪


 小雪:んなわけねーべ! 


 ミシェル:あ、それ聞いた事あるっス。清流小麦で作る小麦粉を売ってるのってこの商店街に一軒しか無いんっスよね?


 小雪:んだ!お題出した時の反応から分かってるモンと思ってたどもあんのおバカ!


 目の前のスーパーに目が止まるローザ


 ローザ:ここにあんでしょ♪


 小雪:・・・お〜し〜お〜きだべぇ〜!  


 ローザの頭に金盥かなだらいが降ってくる


 ローザ:あいたっ!


 店員:お、お客様大丈夫ですか!・・・あれ?この金盥に張り紙が。


『スーパーに売ってるわけねぇべ!この前教えたばかりだっぺ、こんのおバカ』


 ローザ:あ〜ん?


 店員:い、いえ!そう書いてあるんですよホラ!


 張り紙を見せる店員


 ローザ:し、師匠が代筆させてるユキの字だ。


 商店街入り口に帰ってくるフレイラ


 フレイラ:師匠!


 鰹節を渡すフレイラ


 リタ:小雪ちゃんチェックお願いしま〜ス♪


 小雪:・・・んだ!合格だっぺ♪


 リタ:おめでとうフレイラ、明日から中級編だよ♪


 フレイラ:ありがとうございます♡


 小雪:さ・て・と、あとはローザだけだっぺな。


 タンコブだらけで帰って来るローザ


 ミシェル:うわっ!生で見るとエグいっス。


 ローザ:し、師匠。いくらなんでもオリハルコン製の金盥はめちゃくちゃ痛いっす。


 小雪に清流小麦の小麦粉を渡すローザ


 小雪:・・・正解だべ。んだどもおめさは初心者卒業試験はナシだっぺ!


 ローザ:しょ、しょんなぁ〜!


 小雪:あったり前だっぺ!分からん事を人には聞かないし、ズルっこしようとするし、横着おうちゃくするしだから当然だっぺ!・・・初心者卒業試験はナシだども、頑張ったからご褒美にふんわり蟹玉かにたまの作り方教えてやっぺ。


 ローザ:イヤッホ〜イ♪
















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