第5話 惑星コムギのアヒルさん
サトリ:人間の皆さんこんにちは、ナレーターのサトリです♪粉物超大国のコナモン首長国連邦は麺類超大国ヌードリア王国に次ぐ麺類の盛んな国でもあります。そして我等がもぐもぐガールズはこの国の生命線ともいうべき小麦の一大産地である惑星コムギに来てるみたいですね。
魔界時間11:50 コナモン首長国連邦領 惑星コムギ
『カツブシ湖』
サトリ:ここ、カツブシ湖はダシノバスという人界のブラックバスに外見が似ている魚が多く生息しています。彼等は年に1度鱗が生え変わる時期があり、その鱗とカツブシ湖特有の成分が旨味成分を最大限に引き出し最高級のお出汁が出来るのです。
杏:ふわ〜、良い匂いです♡
雛:お出汁の効いたええ匂いやわぁ♡
リタ:これでうどん食べたら絶対美味しい♪
ミオ:チュルチュルのウマウマでにゃんすぅ♡
小雪:どんぶりあるだ〜よ♪
ミシェル:・・・・
シャルロット:どうしましたの?
ミシェル:あ〜、このとんでもない量の出汁の効いた湖見てるとベルゼコレション思い出すなぁって。
木花:うっ、それ聞いたら思い出すじゃないですか。
湖面が泡立つ
杏:う?あの泡は何ですか?
ネットの観光案内のサイトを見るミシェル
ミシェル:え〜っと?この湖にはこの星の巨獣ヌードルダックが生息しており、麺類の中でもうどんに関してはかなりの食通で知られるため多くのうどん職人が新作の試作の味見や腕試しに挑戦する・・・だそうっスよ。
シャルロット:ヌードルダック?
リタ:リタ知ってる!ダックはアヒルさんを英語で言うんだよ〜♪
小雪:ほへ〜、リタちゃんは物知りだべな〜。
ミシェル:ナレーターさん、ヌードルダックの説明よろしくっス。
サトリ:・・・・
ミシェル:お〜い、もしも〜し、サトリさ〜ん?
チビっ子達:教えてナレーターのお姉さん!
サトリ:ハ〜イ♡ヌードルダック、フェニックス科フェニックス目アヒル亜種。体長6200万㎢、体重74兆500万トン。外見からして全く違う鳥類に見えますが、ちゃんとしたフェニックスの仲間です。フェニックス特有の熱を帯びた身体で湖を熱して湖自体が巨大なスープと化しており、多くのうどん職人の皆さんは長年この味を再現しようと試行錯誤しています。
ミシェル:チビっ子達と私等と温度差違くないっスか?
湖面に姿を表すヌードルダック
ダック:グワッハッハッハ!性懲りもなく我輩に挑んできおったか。何度来ても無駄無駄、この我輩の舌を満足させるうどんなど存在せんわ♪
杏:お〜!
小雪:でっけえアヒルさんだべ♪
ダック:グワ?何だ?いつもの職人共かと思ったらチビっ子達か。遊びに来たのか?ならゆっくりしていくと良い♪
小雪:なあなあアヒルさん、このお
ダック:何?うどんを?お前がか?・・・グワッハッハッハ!お前の様なお子ちゃまに我輩を満足させるうどんを作れるわけなかろう♪
小雪:誰もアヒルさんにとは言ってないべ、オラ皆んなのお昼作りてぇって言ってるだけだっぺ。
ダック:な、なんだと⁉︎
小雪:ダメだべか?
ダック:いや、そういう事なら別に駄目ではないが・・・
小雪:ほならこのお汁貰うべ♪
背中のリュックから
小雪:レッツクッキ〜ング♪
湖の汁をおたまで
小雪:ほむほむ、このお汁ならアレが良いべ♪
リュックからネギと小麦粉を出す小雪
ダック:あ、あのネギの香りはまさか!何故あの子が持っている⁉︎それにあの小麦粉の色はもしや!
ミシェル:およ?変わった匂いのネギっスね。磯の香りがするっていうか、それに小麦粉の色も見た事のない色っス。
小雪:このネギは
シャルロット:ポセイドン様から?
ダック:やはりそうか!あのネギはポセイドン様しか入れない天界宇宙の特別な海域の海底にしか生えない幻のネギ。
木花:その小麦は?
小雪:こっちはアマテラスの姉ちゃんから貰ったんだべよ♪
ダック:アマテラス様であの色の小麦は
小雪:あったり〜だべ♪
ダック:なんという事だ、この星が誕生してから2500億年誰も解き明かせなかったこの湖の汁に合う材料をこんなチビっ子がいとも簡単に当ててしまうとは!しかし、あの小麦粉は麺にするには通常の力加減では不可能なのは流石に分かるまい♪
ミシェル:うどんの麺は足踏みでやるんスよね?
小雪:んだ。コシのある麺にするにはそうだども、これは大人じゃ力加減が難しいんだべ。
シャルロット:そうなのですの?
小雪:これはオラ達の力加減が丁度ええんだべ♪
ダック:なっ!これも当てただと⁉︎
小雪:レッツふみふみ〜♪
チビっ子達:ふみふみ〜♪
小雪:次はネギだっぺ、ネギは太めに切るだべよ。
木花:あれ?小雪ちゃん、お汁は温めておかなくて良いの?
ダック:グワッハッハッハ!そうだぞ、
小雪:いんや、このお汁は冷ました方がええ味になるんだべ♪
ダック:んなっ⁉︎
木花:そ、そうなの?
小雪:普通は熱々のお汁で作ったら美味しいだども、このお汁は逆なんだっぺ。熱々だと不味くなるんだべ♪
ダック:こ、これも正解に導いただと⁉︎
小雪:どんぶりに〜、冷ましたお汁を入れたなら〜♫出来たて麺をポチャンと入れておネギを入れて〜、氷を入れたら出来上がり〜♫
ダック:仕上げの氷を入れるところまで当てるだと⁉︎
小雪:夏にピッタリ冷やしうどんの出来上がり〜♪
木花:それじゃ、皆んなでいただきますしましょうね♪
チビっ子達:は〜い!
木花:それじゃあ・・・
全員:いっただっきま〜す♪
食べ終わったら一杯残ったうどんをヌードルダックに差し出す小雪
小雪:ホレ、おめさの分だべ♪
身体を魔法で小さくして食べるヌードルダック
ダック:・・・見事だ、我輩の完敗だ♪
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