凛達と仲良くなったぜ!



お父さん達にネタバレした明後日の今日、凛達が家に来ました。


「久しぶり! 神奈嬢!」


「久しぶり」


何故か嬉しそうに手を振る凛と憐。


「お久しぶりでございます。凛様、憐様」


ご機嫌な二人に淑女の礼をする。すると憐が、不満そうに。


「敬語なんていらない。普通に喋って」


なんかしたっけ。なーにもした覚えは、ないんだけど。


「……分かった。改めてよろしくね」


久しぶりにタメで話したからか、自然に微笑んでいた。


「「………!」」


凛達は、顔を真っ赤に染めていた。


「ライバルが凛だとは」


「僕も驚いたよ」


は? ライバル? なんの? 何を二人で納得してんだ。私にはまったく分からん!


「僕の事は、凛って呼んで!」


「俺の事は、憐って呼んで!」


そんな叫ばなくても呼んでますよ。心の中でだけど!


「分かった。凛、憐」


苦笑しながら凛達の名前を言う。攻略対象って、悪役令嬢にここまで懐いてたっけ?


「えへへ!」


無邪気に笑う憐、可愛いなー。


「ふふ」


憐の頭を撫でる。


「んぁ、気持ち良い…!」


おいおい、なーんか危ない雰囲気出しとるぞ! 私、不審者じゃない!


「ずるい、僕も撫でて」


「はいはい」


お父さん達が来るまで、二人の頭を撫でまくった。

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