第11話 あねはね
「それちょっと貸せ」
何故か半ギレの姉は強引に俺からメガネをはぎ取り躊躇なく自分でかけた。
「姉ちゃん、おぃ、待てって…」
メガネ姿の姉はドヤ顔でこっちを見ている
「なんか変わった?」
苦笑いで首を傾げた。
「え、変わってない」
姉はがっかりして下をうつむく
姉ちゃん、胸でかくしたかったんか…
「はっ…使えないわね」
姉ちゃん男にでもなってたらどうするんだよ…
メガネを外し決めポーズで突き返してきた。
「私の見解はね…」
急にキリっとした真面目顔で切り出す。
いよいよ、本題のようである。
俺は緊張からゴクリと唾を飲み込んだ。
「これは呪いね、きっとこの世に未練を残して死んでいった女の魂が宿っていて、やり残したことを成就するため使用者をその姿に変えていく呪いがかかっているのよ」
うん、長い。そして早口で言ってそうだし実際早口だった。
呼んだ俺がバカだったよ。
姉よ、お前は漫画を読みすぎた。
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