第4話 痛客・勇者


「お会計、900万円になります」


「無慈悲!」


 店長と共に伝票を持ってきたボーイ。

 店長が伝票を渡すと、勇者は涙を拭いながらも


「うぅ……。限度ってもんがあるだろうがよぉ……ひっぐ。ひでぇよぉ」


 財布から金色のカードを出す。


「勇者カード、100回払いで」


「勇者カードなんてあるんだ……。というか、100回払いて」


「「「「ありがとうございましたー!」」」」


 上機嫌な店長と並んで、ボーイとオパール、ルビーも共に見送る。

背中が小さく見えるのは、きっと遠近法のせいだけじゃない。

 それとは裏腹にルビーは大はしゃぎで


「やったじゃない、オパール!これでアイツも当分この店には来れないでしょ!」


「それを喜んでいいのかは微妙だけど……。でも、売り上げは本当に凄いよ!頑張ったね、オパールちゃん」


「うんー!」


 三人が喜んでいると、いつの間に用意したのか、店長が


「みんな、今日はお疲れ様!オパールちゃんの高額売り上げ祝いと、ボーイ君の歓迎会もかねて。残り物のお酒で申し訳ないけど、これは店からのおごりだよ!」


 青い酒の入ったグラスをこちらに渡す。


「わっ、いいんですか?」


「当然だよ。さっ、みんなグラスは持ったね?それじゃあ、乾杯!」


「「「「乾杯!」」」」


 そう言って飲んだ酒には何か浮いており、味も薄く、ドブのような匂いがして――。


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放置アカのキャラクターの末路がこちら 寧々(ねね) @kabura_taitan

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