211日目-⑥

魔王が勇者になって【七十二日目】

索敵魔法で魔王城を探すと真下にフォンの妹――師匠の反応が出た。

師匠の気配がする部屋に入った。

『お、お、お?まーちゃん?見事復活って感じなのかな☆』

『まあな。師匠はどこまで知ってたんだよ?』

『うんー?皆が受けた魔法が『固定魔法』っていうところぐらいかな』

『ほとんど知ってるんじゃねえか!?なんで『ヨン王国』行った時に教えてくれなかったんだよ!』

『伝えようかなって思ったんだけど、あのタイミングで教えても混乱するだけっかなって思って☆』

『それでも、記憶のない君の師匠になったのは君に生きて欲しかったからだよ。それは本当よ?』

『テレ、お前は全部知っておったのか?』

『ごめんねおねーちゃん☆』

『すべてわしの勘違いから始まった大戦だったというわけじゃな』

『あんまり気にしないことを進めるぜ?悪気があったわけじゃなんだし』

『そうだろうか。わしなりにしてしまったことの筋は通すつもりじゃ』

『……あんまり気に病むなよ』

『それでまーちゃん?何しにここへ?』

『知って言ってんだろ?』

『そうだけど、自分の口行ってもらわないと分からな~い☆』

『勇者と俺の体を元に戻してくれ。今度はミスらないでくれよ師匠?』

『あー、多分ダイジョウブーうん☆』

『すごく心配なんだが……』

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