210日目-⑳
魔王が勇者になって【七十一日目】
※魔王本人により頭こと以下省略が代筆を行う。
『追いかけっこはお終いにしましょう』
少女が後ろかついて来ていた。少女は魔法を使い、浮遊して追いかけていく。
『来ないで!!』
『いえ、そうは参りません。貴方様には記憶を取り戻してもらわなければなりません』
『嫌!!私に近づかないで!』
『……もう、いいでしょう』
私は再び魔法で作りだした檻に閉じ込められた。
『……』
『これのせいですね、貸しなさい』
『やめて!!お願い!!』
少女は私の持っていた日記帳を無理やり奪い取った。私は言葉を失った。
『‥‥‥そんな‥‥ひどい…』
涙が再び溢れ出した。
『魔王の思いでなのに……魔王との最後のつながりだったのに』
『言ったではありませんか。あのものはニセモノなのだの。目を覚ましてください。魔王も、勇者の一族の生き残りも。もう皆死んだのです』
辛辣な言葉が私の心を締め付ける。
『これによってあなたが洗脳されている理由ね……』
少女は魔王から預かっていた日記帳を燃やした。
『―――いや、生きてるよ?』
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます