210日目-⑰

魔王が勇者になって【七十一日目】

※魔王本人により頭こと以下省略が代筆を行う。

『きゃああああああ!!』と王女。

私は声も出せず膝から倒れていた。

魔王は死んだのだ。

『潔いのう。魔王の器だけはある。そうは思わんかお前らたち』と少女は牢屋を魔法で消した。

『好きにするが良い。ニッ国との戦争に戻るのもよし、逃げるのもよしじゃ――』と少女。

『――ならばお前を殺し!仇を討つのもいいわけだな!?』と聖龍は少女に襲いかかった。

『ああ、すべてを許そう。抵抗はするがな』と少女は聖龍の攻撃を防いだ。

『くっ!!』と一瞬の内に敵の強さを理解する聖龍。

『引いたか、中々の使い手じゃな。魔王軍の幹部だけあるか……』と少女。

『どうして!!どうして魔王を殺した!?』

『?………お、そうじゃ、そうじゃ忘れておった。存在を隠している者がおったの。どれ』と少女が指をササッと動かすと私の身についていた透明な魔法が解けていく。

『どうして、どうして魔王を殺した!!』

私は叫んでいた。

『―――なぜじゃ、なぜあなた様がここに』と私の姿を見て言葉を失う少女。


『―――天使様』と少女は私に向かって言葉を漏らした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る