202日目-④

勇者になって【六十三日目】

『――ッ、なんでです!?力づくでわっち の血をとればいいではないでありんすか !そうすれば仲間の命も助かりんす !なんでそうしないんでありんすか!?仲間の命が大切じゃありんせんのでありんすか!?』

『そりゃお前も仲間だからだ。力ずくなんかしないよ』

『――――』

『ていうか、もしお前を傷付けたら頭の奴かカンカンに怒って、一日、いや一週間断食させられるかも知れねえんだぞ!ああ、想像するだけで恐ろしい』

……特に、聖龍、頭、人魚の三人は仲が良いしな。

『……ぷっ、ハハ』

『なに笑ってるんだよ、頭の奴はキレたら本当に怖いんだぞ!?』

『それは、見てみたいでありんすね』

『うわ、怖いもの知らずだなお前……』

『分かりんした、ぬしの好きにしなんし……血も好きなだけ持っていけ』

『だから言ってるだろ強引にやったら頭の奴が――』

『いいえ、ぬしに協力しんす 。その代わりわっちをぬしの幹部にしてくんなまし ね』

『はあぁ!?』

……なっ、どいいう風の吹き回しだ……?

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