189日目-③

勇者になって【五十三日目】

女の人がいる部屋に入ってしまった。困った。

『だれか、いるんでありんすか?』

不味いバレそう。身体に触れたら魔法解けちゃうから。

『……びっくりした、風でありんしたのね』

この人の言葉は独特だなっと感じた。地方の人なのかな。

『忙しくて疲れたぇ。僅かでも休みたい……』

ご苦労様です。

『足がないのに、歩かせるなんて若様は酷ね』

へえ、足がないのか……あ"、尾ひれ!?

女の人は人ではなかった。





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