189日目-②

勇者になって【五十三日目】

樹で出来た城は迷宮みたいに入り組んでいて迷子になった。

『どうしよう……迷子になっちまった』

まあ、上に行けば着くだろう。取り合えず上を目指そう。

『歩けば歩くほど、異色な国だな……何もかも初めてみるし、面白いもんだな』

気が付けば、高いところまで来ていた。

『上の階は寒いな、それに全裸だし……どこでもいいから部屋に入るか』

樹で出来た扉をスライドさせてると扉が開いた。部屋の中は独特な雰囲気だった。四方に扉があり見られてる気がする。というか。

『………どなた?』

部屋には何枚も着物を重ね着した女の人がいた。

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