181日目-②

勇者になって【四十五日目】

『な、なにを言っているのだよ、梨太郎君』

『桃太郎です……普段の勇者なら『梨太郎』などと間違えません。『お前誰だっけ』と言います』

いや、シンプルにひどいなそれ。

『孫も何か言ってくれよ』

『かっかっか、そうだないつもの勇者なら。俺っちのこと『猿野郎』と呼ぶしな。いつもとちょっと違う気がするっす』

……これは、不味い。非常にはちゃめちゃ不味い。疑いがかけられてしまった。

『まあ、誰でもいいです。勇者のことですし。多分生きているのでしょう』

『そっすね。勇者が簡単にくたばるとも思えないっす』

勇者への圧倒的な信頼のおかげ助かった。

『しかし、勇者の姿に偽装する理由がまだ分かっていません。捕まえて問いただしましょう』

『かっかっか、手貸すぞ』

二人とも武器を取り出した。

結局ピンチじゃん!?

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