勇者になって【四十五日目】

九十日まで半分経過しちゃったな。そろそろ勇者見つけないと、マジで死んじゃうんからな。

『勇者さん、起きて下さい……』

『え？まだ日が上がってないじゃん。もうちょっと寝させて』

『かっかっか、勇者は仕事が早えな。もう敵を討伐済とは』

あれ、この声どこかで聞いたことあるな。目を開けると、孫悟空と桃太郎、シスターがベッドのそばで立ってる。頭は三人に驚いて慌てて起こしてくれたらしい。

『お久。元気だったか？』

『かっかっか、勇者ほどじゃねっすけどね』

『勇者らしいですね――いや、やっぱり貴方は勇者に見受けられない』と桃太郎が表情を変えた。

もしかして、バレた…。まさかそんな。

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