163日目

勇者になって【二十七日目】

蔵書室には桁外れの量の本が保管してあった。

難解な本から、絵本のような読みやすい本もある。

『何十年いても読み切れそうにないな……』

『そうか、よかったな。先ほどメイドから事情は聴いた。居候らしいな』

『ああ、別に良いだろ本を読んだって』

『ああ、むしろ大歓迎じゃ…久しく蔵書室には誰も来なかったからな』

少女は嬉しそうだった。

『それで、どんな本がお望みじゃ?』

まあ、どうせならゲームとかしたかったんだけどね。読みたい本だと漫画とかかな。

『入れ替わった体を元に戻す方法なら、奥の本棚においてあるぞ』

……え?

『……え、今なんって言った』

『じゃから、入れ替わった体を元に戻す方法なら、奥の本棚においてあるぞ』

『そういう意味じゃねえ。復唱するって意味じゃねえっつの!』

なんで、俺が入れ変わっていること知っているんだ。

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