第2話
???視点
剣聖さん達は研究資料とかを探しているらしい。
ついでに武器も回収するとのことなので、僕は自分の装備を持ってくるついでに案内することにした。
「案内しましょうか?」
「っ! 良いのかい?」
「ええ、一応僕結構長い間ここにいたので、たいていのことは、分かるんですよ。」
「そうか、ではお願いするよ。」
「分かりました。僕は、武器庫に用があるので、資料とか置いてある場所に案内したら、行かせてもらいますね。」
「ああ、それで良いが、武器庫にはどのくらいの武器があるんだ?」
「うーん、そうですね、結構ある方ですよ。」
「そうか、なら、すまないがそこにも案内してもらいたいのだが。構わないだろうか?」
「良いですよ。でも行って何するんですか?」
「ああ、武器の回収だよ。特に使えそうなのを重点的にな。」
「なるほど。そういうことなら案内させていただきます。
では、行きましょうか。」
話がまとまったので、僕はさっそく剣聖さん達と一緒に "保管室" へと歩いてく。
数十分ほどで目的地に到着した。
「着きましたよ。」
と僕は剣聖さん達に到着したことを伝える。
「ありがとう。それでは私達は資料の回収をしてくるよ。
君はどうする?」
「そうですね、僕は一旦部屋に戻って自分の服を取って来ます。
資料の回収が終わったら、ここにいてください。」
「了解した。」
ということで、僕は部屋に戻り服を取ってくる。
そしてその奥の隠し部屋を開けて中に入っていく。
部屋はどこもかしかも赤く染まっていた。それは黒が混じっており、まるで、いや、確実に誰かの血であった。
さらに暗い部屋の奥をよく見ると、そこには夥しいほどの手足があった。
僕はそのなかを進んでいき、目当てのものを見つける。
部屋での用が終わったため、剣聖さん達のもとへと歩いてく。
*********
剣聖さん達と合流して、今度は武器庫へと向かう。
「資料は見つかりましたか?」
「ああ、たくさんな…」
「そうですか、それは良かった。」
「聞きたいんだが、君はこの資料については知っているのか?
君たちがやらされていたことについても」
「ええ、他の人達がどうかは分かりませんけど、僕は知ってましたよ。」
「そうか、知っていたのか…。
………君はそれを知って何を思ったんだい?」
「うーんそうですねー、特に何も思いませんでしたね。」
「っ! そうか……」
と、そうこうとはなしているうちに着いたようだ。
「それじゃあ、また別行動で。
僕は自分の装備を確保したら、さっき持ってきた服に着替えてきますね。」
「了解した。 集合は武器庫の入り口でいいかな?」
「ええそれで良いですよ。それではまた後で。」
剣聖さん達と別れて、僕はまず自分の武器を取りに行った。武器庫の最奥へ行くと僕の武器があった。
それは漆黒に染まった刀だった。
僕はそれを手に取り、ついで他の装備品等も持っていく。
次に武器庫を出て、シャワーを浴びに行く。
シャワーを浴び終えて、自分の服に着替える。
服は黒を基調として左腕に青のライン、襟元に白のラインが入っていて、フード付きの軍服に似た服となっている。
この服は戦闘服としても使えるし、性能も良いためよく使っている服である。
「これからどうしようか、、
いや、外に出てからやることはもう一つに決まっているか…」
そう言って、胸の中でまだ轟々と燃えている復讐心があるのを確認する。
服を着、武器を装備し終わると、最後に雪結晶の形をしたブローチを首にかける。
そうして着替え終えた後、剣聖さん達のところに合流しに行く。
少しして武器庫に辿り着くと、すでに剣聖さん達は作業を終えていたらしい。
「すいません遅くなりました。作業は終わりましたか?」
「っ! あ、あぁ、今しがた終わったとこだよ。武器はほとんど回収できた。
それより君のその服は戦闘服でもあるのかい?」
「ええ、そうですよ。便利なのでお気に入りなんです。
それにしても、あの量を回収となると、アイテムボックスのスキル持ちでもいたんですか?」
「いや、異次元収納バックを多く持ってきていたんだ。回収までが任務だからね。まぁでもここまで多いとは思ってなかったけど。」
「なるほどです。
それでこの後はどうするんですか?」
「そうだな、君のほかに生存者はいないし、後は君を連れて帰るくらいかなぁ。」
「えっ!僕のほかに生存者いなかったんですか?ここの研究員や首領たちも?」
「ああ、私たちと戦って組織の者は基本的に全員殺したからね。そういう任務だったし。」
「そうだったんですか。それじゃあもう任務は完了したんですか?」
「そうだな。君を連れて帰って、報告して完了だ。」
「そうですか。帰りは車ですか?帰る方法によっては道中の凶魔への対応が変わるんですが。」
「いや、帰りは転移だよ。うちには転移スキル持ちがいるからな。
さて、では用も済んだし帰ろうか。」
そうして剣聖さん達は外に向かう。
僕は長い間いた場所をもう一度見て、心の中で
"さようなら"
と言って剣聖さん達の後を追った。
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