プロット(最終バージョン)第三章の前半

■巨大赤竜との戦い

空が割れ、再び、あの赤い巨大な竜が姿を現す。

イプ「まずい。想定よりも侵攻が早すぎるのぅ」

明久「アモーレは足りるか?」

イプ「わからん。厳しいが、ぎりぎり足りるかもしれん。一か八か、やってみるしかないのぅ」

明久はイプノスとともに巨大赤竜に立ち向かうが、苦戦する。

ありったけの力をぶつけるが、倒すには至らない。

巨大赤竜の攻撃をまともに受けてしまい、戦闘不能状態になる。

そこでイプノスが指輪に宿っていた最後の力を解放し、巨大赤竜と地球の間に防壁を展開する。

ただし、その戦いで指輪の真の能力を開放してしまったため、しばらく催眠能力が使えない……。


■倒れる明久

巨大赤竜との戦いに敗れ、ボロボロの状態の明久。

翌日から高熱を出し、寝込んでしまう。

もはや催眠能力が使えず、アモーレを貯めることができない。

このまま地球が滅ぶのを待つしかないのか……。

イプ「諦めるのか?」

明久「だってさ、仕方ないだろ。もう、催眠術は使えないんだし」

イプ「この地球に住む、すべての人間の命が、お主にかかっているのじゃぞ」

明久「しらねえよ! なんで俺が戦わなきゃいけないんだよ!」

イプ「それは……すまん」

明久「謝るなよ」

イプ「お主の力を借りなければ、妾は何もできん。

お主を傷つけたいわけではない。むしろ、守ってやりたいとさえ思う。

しかし、いまや、この世界を救うことができるのは、お主しかおらん。

お主が戦いたくないというのであれば、それはお主の選択じゃ。仕方がない。

ともに世界が滅ぶのを見届けよう。

できることならば、諦めずに、最後までもがいてほしいが……」

明久「諦めるなって言われても、どうすりゃ良いんだよ。催眠能力がないんだぞ」

イプ「……催眠能力なしで、アモーレを貯めるしかないの」

明久「簡単に言うなよ。無理に決まってるだろ」

イプ「無理ではない!

   お主は気づいておらんかもしれんが、随分と成長しておる!

   人と向き合うことができるようになっておる!

   一番傍で見ていた妾にはわかるのじゃ」

明久「もう、放っておいてくれ。もう無理だ」

イプ「……わかった。お主に難題を押しつけたことは、申しわけなかったと思っておる。

   少しの間じゃったが、お主と一緒に過ごせて、楽しかったぞ」

イプノスは明久の部屋を去っていく。


■芽依に看病される明久

明久は芽依に看病される。

もうすぐ世界が終わる。そのことを知っているのは明久だけなのだ。

最初から知らなければ、これほどまでに悩む必要もなかっただろうに……。

明久「もし、近いうちに世界が滅ぶとしたら、どうする?」

芽依「なに? 急にどうしたの?」

明久「なにかしたいこと、あるか?」

芽依「そりゃ、いっぱいあるけど。まだまだいろんな楽しいことがあるだろうし」

明久「すまん……」

芽依「どうしたの?」

明久「すまん……」

明久は芽依に抱きしめられたまま、泣いてしまう。

芽依「変な兄さん」

明久「……世界が滅ぶんだ」

芽依「え? 何言ってるの?」

明久「嘘じゃない。本当なんだ。巨大赤竜ってやつが現れて、世界を燃やし尽くすんだ」

芽依「漫画とか、アニメの話? あ、もしかして、そういう夢を見たとか?」

明久「夢じゃない。本当の話だ。近いうちに世界は滅ぶ。ほら、最近、異常に熱いだろ?」

芽依「それは、温暖化が原因の異常気象だって、テレビで言ってたけど……」

明久「信じてくれないかもしれないけど、本当だ」

そして明久は、イプノスに出会ってからいままでのことを、すべて芽依に告白する。

明久「荒唐無稽な話だろ? 信じられないかもしれないだろうけど」

芽依「ううん。信じるよ。兄さんが、香芝さんっていう人と、月乃ちゃんに二股かけてるって噂が、学校で流れててさ。そんなの、前までの兄さんだったら、あり得ないもん。何か理由があったんだろうなって思ってたから」

明久「俺は……どうすりゃ良いんだろうな」

芽依「二人に正直に言って、地球を救うためだからって、いろいろ手伝ってもらったら?」

明久「あんな荒唐無稽な話、誰も信じないだろ」

芽依「そうかもしれないけど。何もしないで諦めたら、全部終わっちゃうんだよ? わたしも、香芝さんも、月乃ちゃんも。みんな、死んじゃうんだよ」

明久「……そうだな」

芽依「兄さんなら、大丈夫だよ。世界を救えるよ」

そう言って、芽依は明久にキスをした。

芽依「えへへ。アモーレ、ちょっとくらい貯まったかな?」

ほんの少しだが、指輪に光りが戻った。

明久「俺、もう一度、みんなと向き合ってみるよ」

芽依「それでこそ、わたしのお兄ちゃんだよ」

明久は最後まであがく覚悟を決める。


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第三章の後半ともなると、もう作品がぼやけてほとんど何も見えていないようです。

一応、話の筋的には一緒ですが、細部が見えていませんね。

妹とのシーンも、本文のほうが良いと思います。

立ち直るのも早すぎる。まあ、プロットだから、そんなもんでしょうか……。

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