腐れ縁
響樹達は造幣局を後にした。
化け物を倒し、次なる刺客でも飛び出してくるかと思ったが、詩織がいなくなったことで統率が取れなくなり、敵は蜘蛛の子でも散らすように消えた。
勇希が嵐子から聞いた話によると、響樹の心臓を食べると不老不死になるという事実は無く尾ひれがついた適当な無責任情報であったようだ、
「なあ、静香・・・・・・・あの、詩織って女の子・・・・・・・」響樹は静香に聞く。
「ああ、私のたった一人の親友だった。 私の・・・・・・」静香は地に視線を落とした。
その様子を見て、シンディが静香の肩を抱きしめた。
「今は、Me達が一緒よ・・・・・・・。未来永劫にね」シンディは親指を立てながら微笑んだ。
「・・・・・・・そ、そうだな! 腐れ縁という奴だな!」静香が嬉しそうに微笑む。少し意味合いが違うような気がしたが、響樹はそっとしておくことにした。
「有難う・・・・・・響樹君、助けに来てくれて・・・・・・」勇希は、可愛く微笑みながらお礼を言った。
「いや、・・・・・・私達も助けに行ったのだけどお礼の言葉は無し・・・・・・・ですか」シンディが少し当てつけのように呟いた。
「そうだ、私も奮闘したのだぞ」静香が胸を張った。
「華麗も頑張りましたよ!」華麗は響樹の腕に、自分の腕を絡めている。
「解っているわよ・・・・・・・・、皆有難う、感謝しているわ・・・・・・・って華麗ちゃんはいつの間に、響樹に懐いたの!」華麗と響樹の様子を見て、勇希は驚きの声を上げる。
「ええ、華麗、お兄ちゃんと結婚することにしました。 お姉さま・・・・・・・お世話になりました」華麗はペコリと頭を下げた。
「どういう事・・・・・・・まさか、また響樹君!?」勇希は響樹の顔を睨み付ける。
「い、いや、あの・・・・・・・・」響樹の頭を不吉な思いが流れる。
「強烈なチューをされました・・・・・・・」両頬を押さえながら華麗は照れて見せた。
「この、超ド変態が!」お約束通り、勇希の上段まわし蹴りが響樹の顔面にのめり込んだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます