シンディ・ジョンブリアン
「なんだか、まるでラブコメね」突然女性の声が聞こえる。声の方向を振り向くと、美しいブロンドの髪の女性が立っていた。
瞳の色がエメラルドのように青く、胸元を大きく開けたシャツ、そこからはち切れるほど大きな二つの物体、短いタイトスカートにハイヒール。 勇希よりも更に白く透き通る肌の色。 彼女は明らかに日本人ではなかった。
「貴方は、一体誰?!」勇希は警戒しながら少女に聞いた。
「Oh George!」ブロンドの少女はありふれた外人の名前を口にしながら響樹に抱きついた。唐突なその行動に勇希はなにが起きたのか一瞬理解する事が出来なかったようだ。
「え、何?!」響樹は驚きのあまり目を見開いた。外国の女性に知り合いなどいた記憶が無いので躊躇する。すると突然、ブロンドの美女と勇希達の間を割り込むように人影が現れる。
それは日本刀を手にした静香の姿であった。
「・・・・・・・シンディ・ジョンブリアン・・・・・・、お前か・・・・・・」静香が外国の女性のものと思われる名前を呟く。 彼女のその表情は少し呆れたような感じであった。どうやら静香と彼女が旧知の中であり様子であった。
「Oh!静香も・・・・・・、久しぶりね!」彼女は静香に対しても軽い抱擁をする。当の静香は少し鬱陶しそうな顔をした。
シンディと呼ばれた美女。 その首には黄色いチョーカーが巻かれていた。
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