第6話うるおうなにか

 何か潤う



 新幹線に飛び乗って、廃校に行くとUFOが待っていた。クジラの口が開いており、うるは飛び乗った。急いで発進。翻訳機で通信機のそれをぶっ壊したけどなんとなくわかる。


「またな」


 室長はうると研究の約束をしていた、うるも僕と話したいと。春までのはずが夏へ。わがままを許す代わり研究を秋まで延長する予定だった。もちろん冷却プール内で。室長は騙すようなことをしたお詫びとしてご飯とうるのことを教えてくれた。


 うるは知りたい欲求が強い。攻撃されない限り長生き。感情豊かだし記憶力もある、人を恨んでる個体もいる。様々な星に出かけ記憶を全部皆で共有する。だから僕を知っている仲間がUFOで迎えにきたんじゃないかと。

 ちなみになぜあの姿かは解明されてない。



 4年後

 「なんだよ、お前を待ってたのに。俺はお前が好きだぞ、うる」


 きゅいきゅい


 もしかして喋れないのか?そうだ翻訳機、

 

「そんな顔しなくても今室長に連絡するからな」


 抱きしめるが、嫌そうにきゅいきゅい泣く。



「おい、何してるんだバカヒロ」


 低音ボイスが上から降ってくる。懐かしい。すぐに高いウルルルルル音でやりとりをする。


「ごめんなー!」


 逃げ行くURUに後ろから声をかける。


「求愛されて困ったって鳴いてたぞ」


「え!?」


「愛してる?」


「いやいやなんでそうなる、俺彼女できたし」


「俺だって妻も子どももいるバカ」



 ビビった、急に宇宙人とラブストーリー展開になるのかと思った。



「久しぶり、今回はちゃんと帰れよ」


「ヒロ、向こうで怒られた」


「そりゃお前が破天荒だからだろ」


「ハテンコウ?また知らない言葉ばかり」


「今まで誰もしなかったことをするやつだよ、怒りたくもなるさ」


「なるほど、それもそうか。でもヒロとたくさん過ごして勉強になった。1日丸々付き合え」


「おうよ、今日は有休とったからな」


「特別な日にしか使わないんじゃ」


「遠い星から親友が来るんだぞ?特別だろ」

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我々はうる、宇宙人だ 新吉 @bottiti

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