3日目
今日は日曜日、9時過ぎまで寝て起きるとパジャマのままパソコンでネットを気ままに眺める。
「むむむ……政府、コロナ給付金2万以上を検討……ほほぅswitchlightが買えるな……」
先程から新記事を求めて同じページばかり何度も見ている。
なんて、無駄な時間だろうと気付くのは、毎回夕方をまわってからだ。
「なぁ、入るぞ」
姉はノックも無しに、その言葉の時には既に侵入していた。
「おい、せめてノックしてくれ」
だが、焦る必要が無かった俺はここぞとばかりに冷静に応対した。完璧だ。
「……お気に入り欄に、マニアックAVメーカーの公式ページが見えてるぞ」
「えっ、うそうそ」
焦る俺はモニターに向き直るけど、そこにお気に入り欄など開かれてはいない。
「ふん、すけべ」
俺は悔しさを滲ませながら姉を睨む。
「何の用だよ。悪いけど、いくら俺がイケメンだからって姉弟の壁は果てしなく厚いからな」
姉は、それに無反応で本棚に向かい
「ばっかじゃないの……」
とだけ言うと、ゴソゴソと数冊のラノベを抱えて俺に向き直る。
「彼女とかできないよ。休日に家だけにいるとか」
お前に言われたくねーわ、と言いかけた時にはもう姉は部屋から出ていっていた。
――異世界転生まで
あと97日――
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